レッドカードでの出場停止処分が猶予されてピッチに立った地元米国のバログンに、大歓声とブーイングが入り交じった。6日、米シアトルで行われたFIFAワールドカップ(W杯)の米国-ベルギー戦。処分見直しを求めてトランプ大統領が介入したことが表面化する中、サッカーファンは複雑な思いでピッチを見つめた。
試合前、バログンは両手でスタンドをあおって観客を盛り上げた。米国サポーターからは大歓声。対するベルギーサポーターの中には、レッドカードを掲げて抗議の意思を示す人もいた。
トランプ氏が処分の再検討を求めた国際サッカー連盟(FIFA)のインファンティノ会長もスタンドで見守った。
生中継を見た西部サンディエゴの消防士ジェイソン・メンドザさん(34)は、レッドカードは不当だと感じていたといい「処分が見直されて良かった」。一方、西部ノーウオークの無職マリア・サンタマリアさん(67)は「政治家は審判員の判断に介入すべきではない」と批判した。
未明に大勢が詰めかけたブリュッセルのスポーツバーで、ベルギーを応援したエディ・サントス・アルバラードさん(25)は「政治的な決定に腹が立つ。決定は試合にも審判の判定にも影響を与える」と話した。
ニューヨークのバーでもベルギーサポーターからブーイングが。米国サポーターという地元の金融業ブランドン・アルバレスさん(22)は「大統領の介入は道徳的には正しくないが、バログンが出られてうれしい」と心境を吐露した。
バログンは不発で、米国は敗れた。スポーツマーケティング業セビ・グレイさん(27)は「政府が少しでも関与した瞬間、競技の公正さは大きく損なわれてしまう」と、トランプ氏の介入を批判した。(共同)


