愛知が、15年ぶり2度目の優勝を飾った。3区田中秀幸(25=トヨタ自動車)と4区三輪軌道(のりみち、18=愛知高)がともに区間賞の走りで首位に浮上。4区以降はトップを譲らず、7区のアンカー山本修平(24=トヨタ自動車)が2時間20分12秒でゴール。17日の同女子駅伝で初優勝した女子に刺激を受けて初の“アベック優勝”を果たした。

 アンカー山本は、トップでたすきを受けた。2位広島とは28秒差。その時、まさかの残像が頭をかすめた。1週間前、トップと1分37秒差の4位から大逆転優勝した同じ愛知女子のアンカー鈴木…。自分が抜かれる立場になるわけにはいかない。自分のペースを守って2位との差を3秒広げてゴール。「亜由子(鈴木)が優勝したので、ボクも優勝テープを切ろうと思った」。同駅伝初の“アベック優勝”に笑顔を見せた。

 同じ愛知県豊橋市生まれで同じ「豊橋陸上クラブ」に入り、時習館高でも同じ陸上部。「亜由子はいつも自分の前を走っている。刺激を受けている」。幼なじみはひと足先に昨夏の世界選手権に出場した。山本は「僕も(日本代表を)目指して頑張りたい」と口にした。