昨年9月のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)で3位だった小原怜(29=天満屋)は暫定的に東京オリンピック(五輪)の代表権を持っていたが、その権利を失った。

松田瑞生(24=ダイハツ)が2時間21分47秒の快走Vで、東京五輪代表の条件入りとなる2時間22分22秒以内をクリア。自身は20キロ手前で、先頭集団から遅れ、2時間28分12秒で13位だった。

12時10分、気温約10度。冬晴れの大阪の街に飛び出すと、5キロ地点で大会記録を6秒上回る16分36秒のハイペースで通過。先頭集団の中、軽快な走りを見せる。

だが、直前に風邪をひいていたという影響か、17キロ付近で先頭集団から離され始める。口を開き、時折苦しげな表情。19キロ付近では約50メートル後れを取った。

大会前の会見では「4年前のリオの選考会で1秒差で勝ち取れなかった悔しい思いが残っているので、今回こそは自分の力で(代表を)勝ち取りたい」と話していたが、達成することはできなかった。

MGCファイナルチャレンジは昨年12月のさいたま国際と3月の名古屋ウィメンズの3大会で争われ、設定記録を突破する選手がいなければ、9月のMGCで3位だった小原が代表になるはずだった。