日本歴代3位9秒98の記録を持つ桐生祥秀(30=日本生命)は、追い風0・9メートル条件下で10秒12の4着だった。5着のデーデー・ブルーノを1000分1秒差で抑えた。優勝は10秒05の山本匠真(24=広島大大学院)。

レース後は「勝てなかったことは悔しいですけど、予選と決勝でいいレースができたかなと思いますし、ここからつながるような走りになれば」と話した。

予選で追い風0・3メートル下で10秒11の組トップで決勝進出。9日に今季トップタイム10秒03をマークした富士北麓ワールドトライアル(山梨)予選後には決勝を見送っていたが、この日は「福井じゃなかったら出ない」。男気を見せてファイナルに臨んでいた。

福井は、17年の東洋大4年時の日本学生対校選手権で日本人初の「10秒の壁」を破った思い出の地だ。

3年ぶりの“ホーム”を駆け抜け、「あの時、子どもとかがもう高2とかになってたり。ほぼ10年前に『9分98を見たよ』っていう人も来てくれた。そういう意味でここは大事にしていきたい。速いうちはここに出られるようにしたい」と充実感を口にする。

今後は海外転戦を重ねる予定。9月の愛知・名古屋アジア大会では400メートルリレー代表にも選ばれている。今年12月で31歳を迎えるスプリンターは、来年9月開催の世界選手権北京大会出場も見据えて「来年、一番大事なのはアジア選手権。ロスに向けて仕上げていきたい」と誓った。