女子1万メートル歴代3位の不破聖衣来(23=三井住友海上)が、初マラソンに挑み、2位でゴールした。記録は2時間26分4秒。大会新(2時間24分14秒)で優勝の新谷仁美(38=積水化学)に1分50秒差で敗れたが、来年10月開催の28年ロサンゼルス五輪代表選考会MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)の進出条件もクリアした。大学時代から注目を集めるヒロインがマラソンで再びブレークする。

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夏の暮れとともに女子マラソン界にニューヒロインが、産声を上げた。フィニッシュ直前でサングラスを外した不破の表情には笑顔が見えた。沿道から鳴り響く「聖衣来コール」を力に変え、最後は両手ガッツポーズでゴールテープを切った。

2年ぶりにマラソン復帰となった新谷との25キロ地点からの一騎打ちに、32キロ過ぎから独走を許し、敗れた。しかし、目標だった2時間30分より4分弱速くゴールし、MGC切符を獲得した後は「体の感覚が良かった。無事に走り切ることができ、ひとまず安心」と胸をなでおろした。

苦難を乗り越え、夢に描いたデビューでもあった。拓大1年時の21年12月に1万メートル日本歴代2位(当時、現3位)の30分45秒21を記録。同年末の全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝)の最長5区で10人ごぼう抜きした区間記録は今も破られていない。

2年秋からは故障の影響などで約1年半にわたって実戦から遠ざかっていたが、在学中からマラソンへの思いを口にしていた。昨年4月に実業団に加入。2年目となった今年5月の木南記念1万メートル後に北海道への参戦を表明した。

冬場よりもタイムが出にくいとされる夏場での初戦。だが、28日の直前会見で「私は気候とかに左右されないところが強み」とアピールしていた。マラソン挑戦表明後は、40キロ走を取り入れ、距離への対応力を強化。これまでケガに苦しんだことも学びに変えた。貧血や疲労などへの体調管理は今後の課題としているが、「ケガなく練習ができたのはすごく大きな成長」と誇る。

北の大地で自信を深めた23歳が見据えるのは、来年10月に愛知開催となるMGCだ。「30キロ以降、ペースが落ちてしまったのでまだまだ実力不足。もっと練習して力をつけたい」。マラソンランナー不破の物語が幕を開けた。

【北海道マラソン】不破聖衣来が初マラソン2位でMGC切符!新谷仁美が大会新でV/詳細