今回は、横浜DeNAの公式パフォーマンスチーム「diana(ディアーナ)」の現役・OGメンバーがインストラクターを務める「横浜DeNAベイスターズチアスクール」です。現役メンバーで、インストラクターも兼任するJunonに、活動を通して学んだ「伝える力」について聞きました。

Junon(C)YDB
Junon(C)YDB

横浜DeNAベイスターズチアスクールの生徒数は年々増えて、現在は約1000人が所属する。スクールの特長は、インストラクターが全員、「diana」の現役メンバーとOGであること。インストラクターたちは、活動を通して学んだ、目標を持つことや仲間を大切にすること、夢を諦めずにかなえる大切さなどを、生徒たちに伝えている。

横浜スタジアムでパフォーマンス(C)YDB
横浜スタジアムでパフォーマンス(C)YDB

生徒は、横浜スタジアムや横浜市内のイベントなどのパフォーマンスを見て入会するケースも多い。愛称は「diana kids」で、dianaは憧れの存在だ。スクールでは、diana(ディアーナ)の言葉にかけた4つのお約束を大切にしてレッスンに励んでいる。

デ=出会いにありがとう

イ=いつも元気いっぱい

ア=明るく笑顔で

ナ=仲間を思いやる

インストラクターを両立させている現役メンバーは、現在6人。試合日とレッスン日がかぶることも多いが、サポート環境が整っている。試合で活動内容を共有し、ダンスの立ち位置の変更にも柔軟に対応する。

Junonは、2019年からdianaとインストラクターを両立。「どちらもバランスをとりながら活動していくのは大変な時もありますが、やりがいもあります」。インストラクターも始めたきっかけは、OGの相手の心に響くトーク力だった。人に何かを伝えることの難しさを感じていた。インストラクターの経験を通して、自分も「伝える力」を身につけたいと思った。

以来、生徒たちに楽しさを伝えるレッスンを行っている。例えば、年齢に合わせて言葉を選び、レッスン方法を変える。4歳から小1が通うファーストクラスでは、ゲームを取り入れたり、ダンスの動きを動物や食べ物に例えて興味を持たせる。大きな声を出す練習では、グループで掛け声対決をさせることもある。

レッスンに励むdiana kids(C)YDB
レッスンに励むdiana kids(C)YDB

また、毎年新しくなるチアスクールのテーマソングを3年連続で歌っている。「diana kidsを思い浮かべながら歌っています。声のトーンも(インストラクターを始める前と)変わりました。レッスンでは生徒たちがテーマソングを歌いながら、ダンスを覚えて踊ってくれることがあり、うれしいし感動しました」。

diana kidsは例年、プロ野球DeNAのホーム戦に年3回出演。試合前には、毎年オリジナルのチアスクールテーマソングにのせてグラウンドでパフォーマンスを披露する。7回には球団歌「熱き星たちよ」を踊り、ほかにも「ハマスタBAYビアガーデン」の特設ステージでパフォーマンスを披露することもある。「生徒たちが成長していく姿を間近で見られることが励みになっています。演技の後には、みんな達成感たっぷりの表情で『楽しかった!』と言ってくれるのでやりがいを感じます」とJunon。

パフォーマンス後にファンから声援を受ける(C)YDB
パフォーマンス後にファンから声援を受ける(C)YDB

指導を通して学んだ、人の心を動かすコミュニケーション力は、dianaの活動にも生かされている。お客さまへの声かけを積極的に行うようになったり、メンバー内での意見交換も活発になり、チームワークも強化されているという。「チアリーダーはチームやたくさんのファンの皆さまに勇気や元気、笑顔を届ける応援団。これからも、人間力を高めながらすてきなチアリーダーになれるようファンの皆さまと一緒に頑張りたいです」と話した。

◆横浜DeNAベイスターズチアスクール 2013年創設。4歳~高校生の約1000人が所属。スクールは神奈川県内に11校あり、インストラクターは19人。レッスンは年間48回。クラスは年齢別に4つ。例年、横浜スタジアムでのパフォーマンスや地域イベントの「ザよこはまパレード」「ハローよこはま」「横浜マラソン」などに出演。