2カ月余りにわたる渋野日向子(21=サントリー)の欧米遠征の初戦は、霧による約2時間の遅延で幕を開けた。
1番ティーショット後に持ち前の笑顔を見せるなど、マイペース発進。6番を終えて2オーバーと苦しい展開ながら、初めて経験する海沿いの本格的なリンクスコースで奮闘。日本人初のメジャー連覇を狙う、AIG全英女子オープン(20日開幕、スコットランド・ロイヤルトルーンGC)に向けた前哨戦で、まずは収穫を得るつもりだ。
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好天続きだった前日12日までとは一転、霧で全選手が約2時間遅れで競技開始となった。当初、午前10時21分に競技開始予定だった渋野は、練習場で磨きをかけてきたアプローチを、直前まで確認。練習を終えると体を冷やさないよう、長袖を重ね着して1番からのスタートを待った。そして当初予定から2時間4分後に放ったティーショットの行方を見守った後、笑顔を見せた。試合前に「私らしく笑顔で」と誓った通り、マイペース発進となった。
1番は20メートルほどのバーディーパットを外し、3メートル残った。慣れない硬いグリーンだったが、これを沈めてパーセーブ。2番では10メートルのバーディーパットを30センチに寄せて再びパーとした。早くもグリーンに適応したかに見えたが、3番で1メートルを外して最初のボギーをたたくと、続く4番でも3メートルのパーパットを外した。日本にはない深いラフやバンカーなどにも苦しんだ。
開始遅れの原因となった悪天候になることは、心身ともに準備していた。12日のリモート会見で「思った以上に天気がいい」と、それまでの好天がむしろ珍しいと感じていた。初めて経験する海沿いの本格的なリンクスコースは、天候が変わりやすい。風の影響を受けにくい低い弾道のショットを練習し、その中で「低い球でも飛距離は伸びた」と、渡英後も筋力トレーニングを欠かさず、米ツアーで通用する体に仕上げた。
注目組に入った。同組には渋野と同じ09年の全英女王で、50歳のスコットランド出身のマシュー(英国)と、昨年ルーキーにして欧州ツアー賞金女王となったヘンゼライト(ドイツ)。同じくリンクスコースとなる、AIG全英女子オープンが行われるロイヤルトルーンGCへ「勉強になる」と話していた組み合わせ。それでも「出るからには予選通過したいし、上位争いしたい」とも力説。日本人初のメジャー連覇、計3戦のメジャーに出場する約2カ月の人生最長の遠征へ。渋野の挑戦が幕を開けた。

