【ウォリック(英国)24日=岡崎悠利】ラグビー日本代表のエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC、55)が、W杯1次リーグの残り2戦必勝を誓った。23日のスコットランド戦に敗れ、1勝1敗の勝ち点4でB組3位。サモア、米国との残り2戦に向け、ボーナス点(4トライ以上で勝ち点1プラス)は意識せず、勝利にだけ集中する考えを示した。

 日本は23日のスコットランド戦後、試合会場のグロスターからバス移動。すっきりと晴れた24日の午前11時ごろ、ホテルの一室で約20人の報道陣に囲まれたジョーンズHCは力をこめた。「残り2戦に勝つことだけに集中する。3勝しても決勝トーナメントに進めなければ、それはそれまでだ」。穏やかに話す表情の奥に、秘めた覚悟が見えた。

 日本の1勝1敗は、ともに悪い勝ち方と負け方だ。初戦は南アフリカにボーナス点(BP)を2点与え、第2戦もスコットランドに1点を与えた。日本は2戦ともBPを得られていない。8強入りの可能性を高めるには、残る2戦ともBPを獲得して勝利することが求められる。それでも欲は出さない。「いい立場にはいる。次に向かってすぐに動きだせるかだ」。BPを意識して4トライ以上を奪って勝つことよりも、まずは選手を勝利にだけ集中させようとする意図を示した。

 意識は選手たちにも浸透している。同じく取材に応じた五郎丸は「悔しい気持ちはあるけど、次に向かうしかないので」と敗戦を吹っ切った。BPに対しては「僕らはあくまでチャレンジャー。ボーナスポイントまで考えるレベルじゃない」と話す。南アに勝利したが「まだその位置に立っていない。目の前の試合に全力を尽くす」と慢心は一切見せなかった。

 次戦のサモアは、これまでとスタイルが大きく異なる。セットプレーが強かったここまでの2チームに対し、サモアは戦術にとらわれない自由な攻撃を得意とする。五郎丸は「あくまでイメージだが、セットプレーでは対等以上に戦える。これを軸に、走り勝つ」と、狙いを話した。

 ジョーンズHCは23日から次戦までの9日間を、仕切り直しの意味を込めて「ミニ・プレシーズン」と表現した。「3日間はリカバリーに充てる。日曜日は完全オフにして、月曜日からふたたび練習に入る」と準備計画を話した。意識するのは、勝ち点の計算でなく、勝利だけ。まずは中3日での2戦でダメージを負った体を回復させ、持ち味である速さと運動量を取り戻す。