世界ランク2位の山口茜(20=再春館製薬所)が、大堀彩(21=トナミ運輸)との接戦を制し、3年ぶり2度目の優勝を果たした。

 シーソーゲームの第1ゲームを22-24で落としたが、第2ゲームは終始リードを奪い、21-16でファイナルゲームへもちこんだ。終始、一進一退の展開となったが、最後は山口が21-19で振り切った。試合後は「ほっとした」と珍しくガッツポーズも。「とても苦しい展開だったけど、すごく楽しめました」と、控えめに喜んだ。

 山口は、試合を振り返りながら、「楽しかった」と何度も口にした。体をくるっと回転させて難しい球を返したり、相手が前に出てきたところの裏をついて、ふわっと球を後ろに押し込んだり。「魅せる」プレーで何度も会場を沸かせた。

 バドミントンを楽しむ。人を楽しませる。それが出来た喜びがあった。

 高校2年生だった初優勝から3年がたち、向かっていく立場から、「向かってこられる立場」へと変わった。世界のトップとしてプレーする中で今年中盤は「楽しむことが難しい時期もあった」。そんな中、10月に地元福井代表として国体に出場。バドミントンがさかんな地元勝山で、自分より強い男子選手と楽しみながらプレーしていた原点を思い出した。

 「楽しんでもらいたい、というのは、いろんな人にバドミントンに興味をもってもらって、バドミントンがメジャーになってほしいと気持ちもありますけど、せっかく見にきてもらったからには楽しかったと思ってもらえる時間にするのが一番。人に笑顔になってもらう、というのはすごくいいこと。そういうプレーや機会を増やしていけたらいい」

 13日にドバイで開幕する世界トップ6人の戦い、スーパーシリーズファイナルでも「気負わず、自分の納得のいく形で戦えたら」とらしさを貫く。