フィギュアスケートのオンドレイ・ネペラ杯(スロバキア・ブラチスラバ)でシニアデビュー戦を制した女子の紀平梨花(16=関大KFSC)が24日、開催地から関西空港に帰国した。

終始笑顔で感想を口にし「(8位だった3月の)世界ジュニアが悔しかったので、初戦から気合を入れていきました。初めての試合で結構ショート(プログラム、SP)は緊張感があって『ちょっとこのままではダメだな』って思ったので、しっかり自分を分析して、思った通りの精神状態で挑めたかなと思います」と振り返った。

フリーでは国際スケート連盟(ISU)公認大会で浅田真央以来、女子2人目となる2本のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に成功。SPとの合計点を218・16点とした。今季から大幅にルールが変更され、シーズン前には昨季までの得点記録がリセットされた。そのためジュニアではトルソワ(ロシア)が合計221・44点を記録しているが、紀平の合計点はシニア女子における世界最高得点になっている。

「練習の状態からすれば『あれぐらいできないとおかしい』ぐらいまでに調子は上げていたので、あのぐらいの演技をしないと『やっぱり自分は弱い』と思えるぐらい調子は良かった。強くなっていかないといけないって思っていました」

次戦は10月上旬の近畿選手権を回避し、西日本選手権(11月1~4日、名古屋)に出場予定。そこからグランプリ(GP)シリーズデビュー戦となる第4戦NHK杯(11月9~11日、広島)に向かう。「ここで満足できない。さらにいい演技をして、自己ベストを更新したいです」。好スタートの流れに乗り、シニア1年目を駆け抜ける。