BMXフリースタイルが国際自転車競技連合(UCI)のW杯として行われ、パーク男子で中村輪夢(17=ウイングアーク1st)が2位に入った。

中村は決勝の1本目に91・8の高得点をマーク。2本目でさらに92・4点を出してW杯初の表彰台に立った。16年から行われているW杯パークの男子で、日本選手がメダルを獲得したのは初の快挙となった。

パーク女子の大池水杜(22=ビザビ)は4位。優勝はハンナ・ロバーツ(米国)だった。

国際体操連盟(FIG)のW杯として行われたパルクール女子スピードランでは、泉ひかり(23=フリー)が17秒31で2位に0・30秒の差をつけて優勝。7日の成都大会に続いてW杯連覇を果たした。

24年パリ五輪の追加種目候補に決まったブレークダンスは、男子が昨年のユース五輪銅メダルのシゲキックス(半井重幸、17=大阪・大阪学芸高)が大会連覇を果たした。同金メダルのラム(河合来夢、18=神奈川・百合丘高)は準決勝で敗れた。

大会は3日間で10万人が来場。来年も春に広島で開催される。

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大会を主催する日本アーバンスポーツ支援協議会の渡辺守成会長(60)は、満足そうに3日間を振り返った。

昨年の第1回は「スポーツ界の黒船」というふれこみだったが、2回目を迎えて定着。「昨年は不思議そうに見ている観客の方もいたが、今年はみな楽しそうに見ていた」と話し「アーバンスポーツが認知されてきたからだと思う」と続けた。

観客数は大会3日間で10万人。18日の練習日を含めても10万3000人で「目標としていた20万人には届かなかった」と言いながらも、大会の成功には満足そう。BMXパーク男子の中村輪夢(17)が初の表彰台となる2位に入るなど日本勢の活躍も目立ち「東京五輪に向けても、弾みになる」と話した。

大会には20年東京大会組織委員会の森喜朗会長をはじめ、スポーツ庁の鈴木大地長官、日本スポーツ振興センターの大東和美理事長らスポーツ界の「要人」がそろって観戦。組織委は公式の視察が48人、プライベートまで含めれば60人以上が大会を訪れた。2年連続の視察となった森会長は屋外型のエアコンや競技ごとに異なる音楽、DJなどを例にあげて「東京大会のヒントになることも、たくさんあった」と話していた。