最近テレビで「正しいマスクの使い方」を説明しているのをよく見ます。それほど定着しておらず、間違って使用する人が多いからです。

そもそもフランスはマスクをしない国です。マスクをしているのは重い病気の人というイメージがあり、予防のためのマスクという意識がないため、マスクをしていると変な目で見られたり、笑われたり、警戒されたりしていました。しかし今はたくさんの人がマスクをつけています。スーパーマーケットやマルシェ(市場)では手袋をつけて買い物をしている人もかなりいます。

ただ日本や韓国の感染が抑えられたのは「彼らが常時からマスクをしているからだ」と報じるメディアがある一方、政府は「病気でなければマスクをする必要はない。持っている人は医療機関や薬局に寄付してください」と訴えています。

外出制限が3月17日直後の数日はバカンス気分で地方に出かける人々も見られましたが、現在は外出理由(買い物、イヌの散歩など)を自己申告した書面を所持していないと罰金をとられます。当初は38ユーロ(約4560円)だったのが、その後135ユーロ(約1万6200円)となり、24日からは再犯者は1500ユーロ(約18万円)、1カ月に4度違反すると3700ユーロ(約44万4000円)も科されるようになりました。ベンチでの日光浴も禁止されています。

フランスならではのマルシェは他に店舗のない地方以外は23日から閉鎖されました。スーパーは入場数が限られていて必ず1メートル間隔を開けて外で並びます。並ぶ時間も長くなっています。店員はマスクと手袋を着用し、客と対面する部分をガラスで仕切っている店舗もあります。アルコール消毒液や除菌シートは売り切れ、トイレットペーパーが品薄になっているのは日本と同じです。

サッカーのプロリーグは、もちろん中断。選手たちはクラブの指示のもと自宅でトレーニングを続けています。24日のレキップ紙によると一時的失業となる選手は法律に基づいてクラブから通常の70%の月給を受け、その後、国からの返金で最終的には84%を受け取ることができます。(松本愛香通信員)