ラグビーのトップリーグ、パナソニックは14日、群馬県太田市から本拠地移転する埼玉県熊谷市にある県営ラグビー場の新設概要を発表した。

19年ワールドカップ(W杯)でも使用したラグビー場西側の約3万平方メートルにクラブハウスや練習グラウンド、ラインアウト練習も可能となる高さ8メートルの屋内練習場、4階建ての宿泊棟(全247室)を新設する。今月中に着工し、来年8月上旬に完成予定。総工費は34億9000万円で、建設所有者の埼玉県協会と35年の賃貸契約を結ぶ。チーム移転も来年8月の予定で、「地域密着」をテーマに22年1月開幕を目指す新リーグへの準備を進める。

この日、熊谷市内で会見を行ったフッカー坂手淳史主将(27)は「新たな気持ちでさらにチームが強くなる。W杯でのラグビー熱をさらに加速できるように努力したい」。飯島均ゼネラルマネジャー(GM)は「地域連携が求められる中で、この動きは正しいことだと思っている。地域一帯となって覇者を目指し、恩返しするためにも結果にこだわりたい」と決意を述べた。パナソニックは前身である三洋電機時代の97年から太田市を拠点とし、19年2月に移転を表明していた。