鉄棒専念の内村「五輪までに」再起戦へキングの誇り

  • 会見で全日本シニア体操選手権への抱負を話す内村(撮影・菅敏)

体操の全日本シニア選手権で約1年ぶりの試合出場となるオリンピック(五輪)個人総合2連覇の内村航平(31=リンガーハット)が21日、会場の高崎アリーナで記者会見に臨んだ。両肩痛の影響などで6種目ではなく、鉄棒に絞って挑む初の大会を翌日に控え、一言一言をかみしめるように言葉にしていった。

「(リオデジャネイロ五輪後は)うまく準備ができていないことが多かった。今回は準備はいい準備ができた。いい演技をみせたい。それがワクワクにつながっている」。団体、個人の2冠を獲得したリオ以降は、苦しい道を歩んできた。体に痛みは残るが、思い描いたような調整で仕上げられたのは久々。その手応えが、わずかな笑みに現れていた。

見せることも意識する。「6種目出ると2時間くらいで、以前の僕もそう。(今回は1種目で)ほんの2分か、3分ないくらいで終わってしまうので。演技自体は1分弱。1分にいままで試合ができてないこと、鉄棒に絞ったことを凝縮させて演技として出せればいいかなと思っている。ただただ、いつも通りの自分を出すだけかなと思ってます」と、60秒に思いも技術も詰め込む。

19日の会場練習では、再び組み込むH難度の離れ技「ブレトシュナイダー(コバチ2回ひねり)」を成功する場面もあったが、「練習とは訳が違うなという感じはしました。普段はもっと楽にできているんですけど、試合会場になると少し恐怖心があったのかな。試合になるとやらないといけないので、いざ手を上げてやれば、その恐怖心はなくなるはず」とも冷静に述べた。

鉄棒に絞ったことで演技構成の難度を上げてはいるが、「まだ自分が理想としている表現まではできていなくて、試合でできるレベルではない。五輪までには表現の仕方をしたい」とキングの誇りをにじませる場面も。まずは、空中姿勢で足が開かない、つま先まで伸びきっているなどの持ち味を見せる1本から、東京五輪への再スタートを切る。