第100回を迎える全国高校ラグビー大会(12月27日開幕、大阪・花園ラグビー場)実行委員会は3日、同大会を全試合無観客で開催すると正式発表した。組み合わせ抽選会は5日に大会役員の代理抽選で実施され、決勝は来年1月9日に行われる。

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ノーシードから8大会ぶり6度目の優勝を目指す常翔学園(大阪第3)に、頼もしい援軍が来るかもしれない。その存在は持ち運びに3人が必要というクマの「ミーシャ」と、シロクマの「ジョー」。今大会が無観客となり、野上友一監督(62)は「でかいから(車に)積めたら連れていくかもしれん」とつぶやいた。

前身の大工大高がすでに地位を築いていた80年代、チームキャラクターにクマを採用。80年モスクワ五輪のマスコット「ミーシャ」から、その名をとった。15年に元神戸製鋼でOBの大西一平氏(56)から巨大ぬいぐるみが寄贈され、保護者がジャージーを作製。今年はマスクも着用する。以前、観客に「そのクマ、入場料払ってんのか!?」と言われてから観戦を自粛してきたが、無観客の大阪府予選決勝は、現校名となった08年に生まれた「ジョー」と共に現地へ駆けつけた。

チーム作りも順調で、野上監督は「かなり良くなった。実施に向けて動いてもらえたことに感謝です」。ロック木戸大士郎主将(3年)も「あると信じてやってきた。優勝できるように頑張りたい」と誓い、2匹のクマに見守られながら総仕上げに入る。【松本航】