世界で社会貢献活動などを展開するローレウス財団の「世界スポーツ賞2021」の第1弾ノミネートが24日に発表され、年間最優秀女子部門にテニスの大坂なおみ(23=日清食品)が6人の候補者の1人に選ばれた。

全豪オープンで2年ぶり2度目の優勝を果たしたばかり。昨年9月、同じく2度目の制覇となった全米オープンでは、「Black Lives Matter」の運動にも積極的に取り組み、コート内外でメッセージを発信してきたことが世界中のメディアに評価された。

2年連続のノミネートに寄せたコメントは以下。

「世界中のメディアの皆様によってローレウス賞に再び選出して頂き、光栄に思っています。ローレウスはコートやピッチ上で行われるスポーツの結果だけでなく、スポーツを通じた活動がいかに世界中の若者の助けになるのかという面も含め、大局的な評価を重視しているので、この賞にノミネートされるというのは私にとって特別なことです。現代は、スポーツは色々な方法で大きな変化をもたらすことができ、世界を変える力を持った時代であると思っています」

同部門には大坂のほか、自転車世界選手権でロードレースとタイムトライアルの両方で優勝を飾ったアンナ・ファン・デル・ブレッヘン(オランダ)、イタリア人で初めてワールドカップスキーで総合優勝を果たしたフェデリカ・ブリニョネ、ロンドンマラソンで優勝したブリジット・コスゲイ(ケニア)、リヨンのキャプテンを務め女子チャンピオンズリーグで5連覇を果たしたワンディ・ルナール(フランス)、シアトル・ストームをWNBAチャンピオンシップ優勝に導いたバスケットボールのブレアナ・スチュワート(米国)となっている。

受賞者は5月に予定されるヴァーチャル授賞式で発表される。

◆ローレウス財団 00年に発足され、「スポーツの力で1つになる」との命題を基に、世界40カ国で社会貢献活動などを展開する。さまざまな競技での伝説的選手がメンバーに名前を連ね、「世界スポーツ賞」の授賞式は「スポーツ界のアカデミー賞」とも称される。日本では内村航平、香川真司、杉山愛さんが大使を務める。18年には大坂なおみが年間最優秀成長選手賞に輝き、日本人初の受賞となった。