2028年ロサンゼルス五輪で兄妹V再現へ。柔道男子66キロ級で21年東京、24年パリ大会2連覇の阿部一二三(28)と、女子52キロ級で東京大会金メダルの詩(25=ともにパーク24)が今夏、異例の「米国3カ年キャンプ」をスタートした。同じ地、同じ夏に、米カリフォルニア合宿を3年連続で行う計画。第1弾を7月に10泊12日で敢行した。欧州に比べて調整が難しい東移動の時差ぼけ、柔道界にはなじみの薄い気候を体感し、いち早く3度目の五輪への対策を始めた。日刊スポーツが独占密着したリポートを22日から2日連続でお届け。現地で感じた5つの「初」を紹介する。【取材・構成=飯岡大暉】

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(1)初の現地合宿 7月26日、午後4時。米カリフォルニア州の青く澄み切った空の下、一二三と詩が、力強く、鮮やかな赤茶色の土を踏みしめた。気温23度、湿度55%。全長210メートルで高低差は約30メートルの坂を、何度も駆け上がった。日本との時差は16時間。国際大会で何度も転戦した欧州より、ジェットラグのきつい東回り渡航の米国。現地に入って7日目を迎えてもなお時差ぼけの残る妹だったが、目標の5本を、あおむけに倒れ込むまで走り切った。

兄は2倍の10本を完走し「日本より全然、暑くなくて。カラッとして過ごしやすい。練習しやすい」と早くも気候になじんだ。球技が主流の大国にとって、柔道はマイナー競技。畳がある施設、練習相手の少なさも実感した。昨夏の五輪前も事前にパリを訪れたが、季節は春だった。21年の東京五輪は新型コロナ禍の自国。今回は3年後の本番と同じ7月に海を渡り、兄は「時期が一緒は初めて」。詩も「こういう合宿は初めて」と充実感を漂わせた。

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