国際オリンピック委員会(IOC)は7日、フランス・アルプス地域で行われる2030年冬季五輪でのノルディックスキー複合の除外を発表した。
五輪3大会連続メダルで昨季限りで現役を引退した渡部暁斗氏(38)が8日、決定を受けてオンライン取材に応じた。
「悲しさと悔しさと行き場のない怒りみたいなものが正直心の中から湧き上がっているのが今の率直な気持ち」と思いを語った。
1924年第1回シャモニー五輪から行われた伝統競技だが、男子のみの実施だった。
男女平等を推進する国際オリンピック委員会(IOC)が問題視したのが除外の大きな理由だった。
元選手として「もっと早くから女子種目を普及させるように努力してきていれば、こんなことにならなかった」と悔やむ。
ただ、国際スキー・スノーボード連盟(FIS)も女子の五輪採用を目指し、W杯や世界選手権での採用でアピールしていた。だが、IOCは普及不足と判断した。
現役選手に向けて「彼らにはちょっと今かける言葉は見当たらない」と思いやる。「何に対して頑張ったらいいかわからない人たちに対して『頑張れよ』っていうのもすごく酷な話」と気づかった。
現役から退き、今季から所属先の北野建設スキー部のGMとして指導や育成に取り組んでいく。
34年五輪での複合復活を目指し「改めて競技の魅力を見直す時間だと思って、少し若い世代に対して複合競技を紹介し続けたりとか、ジャンプとクロスカントリーの強化だったりとか、若手育成みたいなところから少しコンバインドに引っ張ってくることができれば」と思い描いた。【保坂果那】


