日本バスケットボール協会は20日、東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで、9月4日にドイツ・ベルリンで開幕する女子W杯の日本代表12人を発表した。19歳の後藤音羽(東京医療保健大)が初のW杯代表に選出。元日本代表の両親を持つ新星が、優勝国に28年ロサンゼルス五輪の出場権が与えられる大舞台に挑む。
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チーム最年少で初のW杯代表入りを果たした19歳の後藤は、初々しい表情で固い決意を語った。「選ばれたのを聞いた時は、正直、うれしさと同時に不安な気持ちもすごく大きかった。でも今は、しっかりと覚悟を持ってW杯に挑もうと思っています」。両親も届かなかった五輪の舞台へ、大きな一歩を踏み出した。
最終メンバー12人への選出を真っ先に伝えたのは、支えてくれた両親だった。「母は泣いて喜んでくれて、父からは『ここからが本番だから頑張れ』と言われました」。母高美さん(旧姓竹内)はトヨタ自動車などでプレーし、世界選手権(現W杯)にも出場。父正規さんもアイシン(現三河)などで名シューターとして活躍した。最終選考を兼ねた韓国との強化試合には母も応援に駆けつけており、親子で待ち望んだ代表入りとなった。
持ち前の得点力で、世代別代表から道を切り開いてきた。最大の武器は、ドライブで果敢にリングへ攻め込むプレー。昨年のU19女子W杯ではチームトップの1試合平均18・9得点、7・6リバウンドを記録し、日本を6位に導いた。
初の大舞台でも、求められる仕事は明確だ。「試合に出る時間が短いと思うけど、その中でもしっかりと、つなぐ役割だったり、ディフェンスでプレッシャーをかけたり、自分にできることを精いっぱい頑張りたい」。母の涙と父の激励を力に変え、「日本代表としてプレーできることに感謝して、しっかりと一戦一戦頑張る」と力を込めた。【栗林真菜】
◆後藤音羽(ごとう・おとは)2007年(平19)2月13日、愛知県刈谷市生まれ。小1で競技を始め、浜松開誠館高2年の23年にU16日本代表に選出され、24年U17、25年U19の各W杯に出場。25年に東京医療保健大へ進学し、26年5月のラトビア戦でA代表デビュー。178センチのスモールフォワード。
◆ロサンゼルス五輪への道 出場枠は12で、開催国米国は決定済み。日本が今大会で優勝すれば、その時点で出場権を獲得する。優勝を逃した場合は、27年アジア杯で原則4位以内に入って28年2月の世界最終予選へ進み、4カ国で争う組の3位以内に入る必要がある。ただし、今月の五輪事前予選をニュージーランドが制した場合は、アジア杯から世界最終予選へ進める枠が3に減る。
選出メンバーは以下の通り
▽ポイントガード
町田瑠唯(33=富士通)
山本麻衣(26=ラスベガス)
田中こころ(20=エネオス)
▽シューティングガード
今野紀花(26=エネオス)
林咲希(31=富士通)
東藤なな子(25=トヨタ紡織)
▽スモールフォワード
後藤音羽(19=東京医療保健大)
▽パワーフォワード
馬瓜ステファニー(27=ミンス・アベニダ)
宮沢夕貴(33=富士通)
▽センター
高田真希(36=デンソー)
渡嘉敷来夢(35=トヨタ自動車)
朝比奈あずさ(22=トヨタ紡織)
◆ロス五輪切符がかかる今後の競技 直近では、バレーボールのアジア選手権が女子は中国で21~30日、男子は北九州で9月4~13日に行われる。いずれも優勝すれば五輪出場が決まる。9月19日に開幕する愛知・名古屋アジア大会にも注目が集まる。同20日のトライアスロン男女では、選手個人としての「ロス第1号」が誕生する可能性がある。五輪初採用のスカッシュも、シングルスで男女1枠ずつの出場権を争う。サーフィン、ホッケー、アーチェリー個人と混合団体、テニス男女シングルスなどでも出場切符を手にできる可能性がある。


