トヨタの8号車(ブレンドン・ハートレー、平川亮、セバスチャン・ブエミ組)が、開業60周年を迎えたホームコースで逆転のメモリアルウィンを飾った。

残り40分を切り、セーフティーカーが入って各車がピットインした際、給油量を少なくして短時間でピットアウトする勝負手が決まった。6位からトップに浮上し、平川が真後ろに迫る後続車を抑えきった。

平川の真後ろには2位の35号車アルピーヌがピタリとつけていた。ミスは許されず、燃料も厳しい。ここでホームコース富士を知り尽くした経験が生きた。「しびれました。フィニッシュラインまで勝てるとは思わなかった」。混走するGT3マシンをうまく間に入れ、ブレーキを調節しながらブロックしてトップチェッカーを受けた。「すごくうれしかった」。運転席で思わず手をたたいた。

8番手からのスタート。「スピードで劣るので、ミスなく堅くポイントを取りにいった」という。ところが5度もセーフティーカーが入る荒れた展開が味方した。残り1時間を切ってトップに独走を許さない6位。「燃料は微妙でしたけど、最後の給油を結構攻めた作戦はチームにアッパレです」。富士は開業60周年。「ホームレースと言ってきて自分たちで勝ち取れて良かったです」。チームと平川の腕でつかんだ逆転勝利だった。

富士での3年ぶりの勝利で、トヨタはメーカーのマニュファクチャラー部門でトップを守り、2位BMWとの差を23ポイントに広げた。残り2戦。昨年フェラーリに奪われたタイトルを奪還する。