カーリングには「プレゼントタイム」もあった。
「もぐもぐタイム」が流行語候補にもなった日本のロコ・ソラーレの試合を北京五輪で取材しながら、試合前のある交流が気になっていた。
リザーブ石崎琴美(43)がコーチ席で隣席する対戦国のコーチに、袋に入った何かを渡している。
10ー2で快勝した14日の1次リーグの中国戦の後に、話を聞けた。
「カーリングは五輪とか世界選手権とかで、試合が始まる前にバナナとかお菓子を送ることがあるんです」。
笑顔で説明してくれた。試合後には、勝者が敗者にお酒をごちそうする文化もあるという競技。氷の上では戦えど、チーム同士の友好は厚いのだろう。では、ロコ・ソラーレは何を渡しているのだろうか。
「今回は常呂神社のカーリングのストラップですね」。
常呂神社は、北海道北見市常呂町にある、出身選手が多いロコ・ソラーレにもなじみ深い神社だ。18年平昌の銅メダルで人口4000人弱のカーリングの町は沸いた。その中で作られたのがカーリングの石をモチーフにしたストラップ。おみくじがついている。
「記念になってくれるかなと思って。喜んでくれたら良いですね。相手からは? 頂くこともありますよ。デンマークからはチョコをもらいました。カーリングはこういう文化も良いなと思うんです」。
ちなみに、先月下旬に常呂神社を取材した記者のおみくじの結果は「大吉」だった。プレゼントを贈られたチームの結果はどうだろうか。15日の英国戦ではプレゼントされた英国のコーチが喜ぶ姿もあった。
1次リーグは残り2戦。今日の米国戦と明日17日のスイス戦を残すのみ。対戦国の「願望」「争事」の項目にどんな事が書かれているか気になってきた。
【阿部健吾】