10チームによる団体戦が始まり、18年ピョンチャン・オリンピック(平昌五輪)男子銀メダルの宇野昌磨(24=トヨタ自動車)がショートプログラム(SP)で105・46点の自己ベストを記録し、2位(9点)発進した。ネーサン・チェン(米国)が111・71で首位。羽生結弦が持つSPの世界最高得点111・82点に迫る驚異の高得点だった。

宇野は氷上に映える真っ赤なコスチューム。最初の4回転フリップを着氷させると、続く「勝負のカギ」となる4回転と3回転のトーループの連続ジャンプも華麗に舞った。ノーミスで、前回個人メダリストの貫録を見せつけた。平昌五輪も最初の登場でSPを滑り、その時は首位発進だった。

SPを終えた宇野は納得の表情で「構成通りに成し遂げられたのは数年ぶり。練習通り、高ぶりすぎず平常心で滑り切れた」と振り返った。

今回は師事するステファン・ランビエル・コーチが新型コロナウイルスの陽性判定を受けて北京入りできず、団体戦には間に合わなかった。そんな不測の事態も不安はおくびにも出さず、持ち前の冷静さで安定した演技を披露した。

この日はアイスダンスのリズムダンス(RD)で小松原美里、小松原尊組(倉敷FSC)、ペアSPで三浦璃来、木原龍一組(木下グループ)が出場。6日に行われる女子SPも含めた種目ごとの順位点合計で、上位5チームがフリーに進む。日本は過去2大会は5位。今回は強豪のロシア、米国との差はあるものの、メダル獲得が狙える位置にいる。