世界選手権3連覇中のネーサン・チェン(米国)が111・71点の自己ベストをたたきだし、首位となった。

【フィギュア】男子SP終了 ネーサン・チェン自己ベストで米国が首位発進 日本2位>>

▽ネーサン・チェン

◆ルーツ 両親が中国で生まれ、20代で米国に移住。5人きょうだいの末っ子として99年5月5日、ユタ州ソルトレークシティーで生まれた。

◆バレエ 7歳でソルトレークシティーのバレエ団に入団。週6日レッスンを6年以上続けた。回転力や脚を強化できたが、最もフィギュアスケートに生きたのは表現力。劇団で幼少期から多くの観客の前で舞台に立ち、見ている人に肉体で訴える術を学んだ。ジャンプだけではない洗練された動きは、バレエスタジオにルーツをたどれる。

◆体操 10代半ばまで7年間、体操にも打ち込み、州および国レベルの競技会にも出場していた。「ジャンプやスピンは体操で養った空間認識力が役に立っていると思う」と自負。軸のぶれない、しっかりした滑りにつながる。

◆事件 17年1月、ツイッター上で「#ネイサン事件です」のハッシュタグがあふれた。90年のテレビドラマ「HOTEL」の名せりふ「姉さん、事件です」をもじった言葉は、同月の全米選手権でISU非公認ながら、フリーで5回の4回転を完璧に成功させたため。一気に日本勢の好敵手として注目されるように。