世界選手権3連覇中のネーサン・チェン(22=米国)が金メダルを手にした。

世界最高点となる113・97点で首位発進したショートプログラム(SP)から、フリーでは218.63点。合計332.60点で優勝を果たした。

米国選手では10年バンクーバー五輪のライサチェク以来3大会ぶりとなった。

4年前の平昌では優勝候補の一角に挙げられながら、SPで17位に沈み、最終結果は5位。フリーでは全体1位の演技で復活劇をみせたが、メダルは遠く悔しさが残った。

SP後に言った。

「とても満足しています。18年はあまりうまくいかなかった。今回は自分のベストをトライできた」。悪夢を振り払い、そして迎えたフリーでも強さをみせつけた。

SP後の会見では羽生について問われると、誠実に答えた。

「彼は2度の五輪王者になっています。本当にアイコンとして、史上最高に到達できています。その立場というのは奪えない物です。一緒の時間に生きることができて、同じ氷の上に乗れるのがうれしいです」。

敬意を払い、自らはついに新王者となった。4年前の悪夢を終わらせ、夢の金メダルを手にした。