世界ランキング6位の日本代表「スマイルジャパン」が、チェコ(同7位)を合計3-2で下した。延長戦を終えて2-2からのペナルティーショット(PS)戦を1-0と制した。3勝1敗(1PS戦勝ち、1PS戦負け)の勝ち点9でB組1位となった。

日本は幸先良く、試合開始4分で先制した。相手の反則で日本のパワープレーとなる中、姉のDF床亜矢可のアシストからゴール前の混戦となり、妹のFW床秦留可が自らのリバウンドを決めた。第2ピリオド(P)6分、日本が追いつかれた。ドリブルで持ち込まれ、相手シュートをGK藤本那菜がいったんセーブしたが、こぼれ球が脇を抜けてゴールイン。1-1となった。

第3P早々パワープレーのチャンスで、ロングシュートのこぼれ球を床秦が押し込み、この日2点目。勝ち越しに成功した。ただチェコも粘った。4分、鋭いシュートがGK藤本の肩口を抜け、2-2と追いつかれた。このまま終了し、試合は延長戦に入った。

通常の6人対6人でなく、5分間で行われる延長戦はGK含めて4人対4人。ピンチの連続だったが、終了間際の決定的な相手シュートもGK藤本が防いだ。PS戦では、2人目のFW久保英恵がゴールを決めて1-0。GK藤本が相手5人全員をセーブした。

大会前、オンラインでアドバイスを受けたソフトボール女子日本代表エース、上野由紀子の言葉を大事にしている。「オンとオフを大事にした方がいい。会場に行くまではトランプをして遊んでいた」。北京にはトランプを持参し、「ぶたのしっぽ」などで仲間とリラックス。スマイルの愛称の通り、笑顔で大会を楽しむことが好結果につながっている。

B組1位となったことで2強のカナダ、米国との対戦を免れ、準々決勝(11日か12日)はA組3位と対戦。ROC(ロシア・オリンピック委員会)かフィンランドが相手となる。史上初の4強入りへ、スマイル軍団の士気は高まるばかりだ。