【ミラノ=木下淳】日本史上最年少メダリストになった女子で銅の中井亜美(17=TOKIOインカラミ)が、さらに輝く色へ再出発した。大会を締めくくるアイスショーが行われ、日本勢トップ、全体4番目で登場。30年にフランス・アルプス地域で行われる次回大会へ。銅メダル獲得、第1歩の演技となった。
盟友と、金メダルを目指す新たな4年間になる。女子フリーの後、同学年で、今大会には年齢制限で出場できなかったライバルへの思いを打ち明けていた。
生まれ月の差が運命を分けた島田麻央(17=木下グループ)。ジュニアグランプリ(GP)ファイナル4連覇、来月の世界ジュニア選手権でも4連覇を狙う同世代の筆頭格だ。
「やっぱりジュニア時代に麻央ちゃんとしっかり戦ってきて、勝負強さだったり、挑む気持ちだったり、麻央ちゃんのおかげで変わってきた部分もある」
銅メダルにつながった道に、島田という高め合う存在がいたことに言及。「本当に感謝したい」と思いを込めていた。
言葉通り、中井が初の五輪切符をつかんで表彰台まで駆け上がった一方、島田は出られなかった。同じ高校2年生の17歳だが、国際スケート連盟(ISU)が年齢制限を引き上げたからだ。
18年の平昌五輪はアリーナ・ザギトワ(ロシア)が15歳で金メダル。一方で選手寿命の短さが問題視された。前回22年の北京五輪にも15歳のカミラ・ワリエワ(ロシア・オリンピック委員会)が出場し、ドーピング騒動が起きた4カ月後の6月、ISUは五輪出場の条件となるシニアの年齢制限を「15歳」から段階的に「17歳」へ引き上げると発表した。
23-24年シーズンから16歳、24-25年シーズンから17歳へ。そのため、今大会の金メダルに輝いたアリサ・リウ(20)は北京五輪に16歳で出場でき、入賞(6位)していた。
シーズンの切り替わりは7月1日。このミラノ・コルティナ五輪の代表資格者は「25年6月30日時点で満17歳」が条件となり「4月27日」生まれの中井はシニアに上がれて「10月30日」生まれの島田はジュニアのまま。中井に五輪の出場資格があり、島田にはない、ルールに変わった。
結果、代表最終選考会を兼ねた昨年末の全日本選手権2位の島田は五輪に参加できず、同4位の中井が出場切符を得たが、五輪で堂々とメダルを獲得したことで、結果的に2人のレベルの高さを証明した形にもなっていた。
中井は、中学時代に上がったジュニアから、島田に1度も勝てていない。21歳で金メダルへ、まずは国内にいる史上最強ジュニア世界女王との競い合いが待つ。
「次の4年後は、麻央ちゃんと一緒に出られるように頑張りたいと思います」
この日は、ミラノの最年少メダリストとして出演したエキシビションで、米歌手トリー・ケリーが10年前に発表した「ドント・ユー・ウォーリー・アバウト・ア・シング」を披露した。

