昨年の準優勝から頂点を狙った愛知県立小牧特別支援学校は、4位にとどまった。

 12日に英国・リバプールで開幕する世界選手権の代表に名を連ねる江崎駿(17=高3)、弟で主将の匠(14=中3)を中心に戦ったが、準決勝で同じ世界選手権代表の唐司(とうのし)あみ(16=高2)がいる東京都立府中けやき森学園に1-1からのタイブレークで惜敗。3位決定戦では昨年の決勝で敗れた東京都立村山特別支援学校に1-2で涙をのんだ。

 江崎駿は準決勝を淡々と振り返った。「唐司さんは特別意識しませんでした。チーム戦なので、みんなで戦いましたから」。年齢に似合わぬ落ち着き、冷静さが持ち味。第2エンドのラストボールを投げずに1-1のまま試合終了を選択したシーンを「投げても逆転できず、逆に相手の得点になる可能性があったからです。タイブレークで負けたけど、正しい判断だったと思います」と説明した。

 昨年から日本代表に定着した。初の世界選手権ではBC4クラス(頸髄=けいずい=損傷、筋ジストロフィーなど)でただ1人、個人戦出場が決まっている。「まず、リーグ戦から決勝トーナメントに勝ち上がることが第1目標。その次にメダルを狙えれば…と思います」。20年東京での活躍が期待されるホープは、冷静に気負うことなく目標を掲げた。