【パリ=木下淳】日本の3種目に、メダルがそろった。世界ランキング8位の日本が同1位の開催国フランスを破り、初めての銅メダルを獲得した。日本が五輪に初めて参加してから72年。個人で世界選手権2連覇中のエース江村美咲(25=立飛ホールディングス)を中心に「サーブル初」のメダルを、つかみ取った。

世界の上位8チームだけが参加できる団体戦。初戦の準々決勝では同2位のハンガリーを45-37で破る会心の勝利で、準決勝に進出していた。開会式で日本選手団の旗手を務めた江村と高嶋理紗(25=オリエンタル酵母工業)福島史帆実(29=セプテーニ・ホールディングス)に、リザーブの尾崎世梨(21=法政大)の4人で挑み、念願まで残り1勝としていた。しかし、迎えた準決勝ではウクライナに32-45で完敗した。

29日の個人戦は、いいところがなかった。世界選手権2連覇中で金メダル候補だった江村が、まさかの3回戦敗退。軽症ながら調整に狂いが出て、重圧もあったはずだが「自分が弱い」と言い訳せず、逃したメダルを団体戦で取るべく懸命に切り替えた結果だった。

パリ五輪で日本は早くも3つのメダルを獲得。男子エペで加納虹輝(JAL)が「個人初」の金、団体で「連続初」の銀。女子フルーレ団体は「女子初」の表彰台で銅を手にした。

フェンシング3種目で唯一、メダルがないサーブルは個人の男女で届かず、この団体に最後の望みをかける。江村が世界選手権の個人を初制覇した22年カイロ大会では、団体も初の銅に輝いた。最後の3位決定戦で勝てなければ、また4年間、サーブルはメダルなしと言われる。五輪でも世界選手権の再現を狙い、見事に成し遂げた。

◆サーブル 胴体に、頭部と両腕を含めた上半身が有効面。騎兵発祥で、下半身への攻撃は馬を切る不名誉だったため無効となる。剣先の突きだけでなく剣身の斬りで触れてもポイントに。フルーレと同様、攻撃の優先権の規定はあるが、有効面が広いため手先の技術よりスピードが重視される。他にフルーレ、エペがある。団体は1チーム3人(リザーブ1人)で1試合3分間の総当たり9ゲーム制。45点先取か、終了時に得点の多いチームが勝ち。

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