【パリ=木下淳】まさかの2回戦敗退で2連覇の夢がついえた21年東京五輪の金メダリスト阿部詩(24=パーク24)が、衝撃の敗戦から約4時間後、取材に応じた。

直後は「今すぐ取材を受けられる状態ではありません」と説明されていたが、取材エリアに姿を見せ「本当に悔しいというひとことです。オリンピックという舞台で勝てなかった私が弱い。相手はすごく強くて、上回っていた」と振り返った。最初は気丈に受け答えしていたが、途中から声を詰まらせ、涙を流す場面もあった。

阿部詩の一問一答は以下の通り。

-投げられた場面は

「最初にポイントを取って、その後はもう1つ取らないとと。取り急いでいた部分があったのと、相手の技が本当にうまく、自分も対応しきれなく、という形で投げられた」

-ノーシードだった

「ノーシードの部分はあまり気にせず、やるべきことは変わらないと思っていた」

-大会までの準備で今までとの違いは

「やはり、普段の試合とは違って緊張感だったり。絶対に勝ちにいかないといけないという…。(涙で言葉が詰まる)。その気持ちがすごく強くて。またしっかり落ち着いて、自分自身で振り返ってみたいと思います」

-ご家族とはそういう話は

「お疲れさま、とは言ってもらいました。兄の試合が残っているので、しっかり応援しようと」

-試合後の涙は

「この五輪という大会に、いろんな思いを持って、すべてをかけて、この1日のためにやってきた。負けた瞬間は、冷静に自分を保つことが出来なかった」

-会場から「詩コール」が響いた

「私は聞こえていた。本当に温かい応援を感じることが出来た」

-相手は世界ランキング1位だった

「すごく強くて。最近の試合でも勢いがあった。警戒をしていて対策もしていたが、それを相手が上回ってきたという感じです」

-背中をついた瞬間は

「あまり、何も考えられない。負けたなというのが頭にあった」

-また、戻ってきたいのか

「そうですね。今は…。落ち着いてから考えます」

-観客が入った五輪はどうだったか

「素晴らしい舞台で。誰でも経験することがない舞台とあらためて感じた。この舞台でしっかり取れるような強さを身に付けたいです」