【パリ=木下淳、松本愛香通信員】柔道の混合団体戦で、本戦とルーレット抽選後の代表戦と2度にわたり、開催国フランスの英雄で怪物テディ・リネール(35)に敗れた日本の斉藤立(22=JESグループ)が、当地のテレビ番組に取り上げられた。
パリオリンピック(五輪)開催中の限定トークショー番組「ケル・ジュ!(Quels jeux=何という競技の意)」でリネールに2敗した斉藤が紹介された。レア・サラメとローラン・リュヤトが司会を務める同番組(フランス2、午後11時10分~午前0時50分)は、今大会のフランス人メダリスト、元メダリスト、元アスリートらを迎え、トークショーが連夜、繰り広げられている。
コメディアン、ポール・ドゥ・サンセルナンによる「五輪の出来事」が取り上げられるコーナーで、斉藤のSNSのコメントが拾われた。サンセルナンは「テディ・リネールと対戦することほど、最悪なことはない。タツル・サイトウはリネールに30分間で2度、破壊された。当然のことだ。君はティラノサウルスと戦って負けたのだ。でも誰も君を悪く思っていないよ。それなのに彼は、SNSでこうコメントした」。続けて、スタジオの大スクリーンに、斉藤が頭を抱えて顔をしかめている写真が映され、コメントを読み上げられた。
「本当に情けなく、自分に失望している。正直、日本に帰れない気持ち」
サンセルナンは続けた。「これを見て胸の張り裂ける思いだよ。彼にとってリネールに負けることは恥だったかもしれない。でも全く恥じゃない。タツル・サイトウは銀メダルを獲得した後、日本に帰るのに、スーツケースの中に隠れそうになるほど苦しんでいた。カーロス・ゴーンとは逆だね。彼もまたアルジャン(Argent=お金、銀の意)の問題だった」と風刺までされていた。



