2大会ぶりの個人種目出場となった池江璃花子(24=横浜ゴム)が、57秒79で準決勝全体12位となり、28日(日本時間29日)の決勝進出を逃した。
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池江選手の準決勝は、今できることを出したレースだったと思う。予選のタイム(57秒82=全体14位)を踏まえ、決勝に残るために弱みを補うより、強みの前半を生かした展開を選んだはずだ。実際、マイケル・ボール・コーチに「思い切りのいいレースをすることが大事。後半の50メートルはそれほど考えなくていい」と伝えられていたようで、前半を積極的に入り、後半を耐えるレースプランだった。
準決勝後の池江選手のコメントに「頑張ってきた分が…無駄だったのかな」とあった。3月の代表選考会以降の練習に手応えを感じていたからこそ、イメージと結果が一致していないのだと思う。100メートルバタフライには奥深さがある。前半がむしゃらに突っ込んでも、後半がもたない。
伸びしろはどこか。21年東京大会から3年、肉体面の向上が見える。4月に50メートルバタフライで25秒33を記録。白血病から復帰後ベストで、自らの日本記録まで0秒22に迫った。気になるのは、100メートルの残り5メートルで「泳ぎが小さくなる」ところだ。疲れがあって、理想のフォームを維持するのが難しくなっている。池江選手の準決勝の前半が26秒36。世界記録保持者ウォルシュ(米国)は、準決勝ながら25秒29で入った。前半を攻めるにしても、トップとの差は大きい。次の4年、体力強化で土台を築き上げられれば「見えない底力」が伸びしろになると感じている。(16年リオデジャネイロ五輪金メダリスト)



