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マンガ×アスリート

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マンガ×アスリート 〜私はこれを読んで強くなった〜

日本の文化として世界に認められている「マンガ」。五輪のメダリスト、五輪を目指すトップアスリートたちが愛読してきた1冊とは何か。意外な人から意外なマンガが次々と出てきます。

中川真依さん

プロフィール

◆中川真依(なかがわ・まい) 1987年(昭62)4月7日、石川県小松市生まれ。小松市立高から金沢学院大、同大学院。小学1年から高飛び込みを始め、高校2年で日本選手権初優勝。06年アジア大会銀メダル、07年世界選手権8位、08年北京五輪11位、12年ロンドン五輪18位。155センチ。

中川真依、練習つらすぎて恋愛マンガで”妄想”

 飛び込みで2度の五輪出場を果たした中川真依さん(29)が愛読していたのは、スポーツ系ではなく恋愛マンガ。「ママレードボーイ」「恋愛カタログ」を挙げた。それはあまりにつらい練習から逃避するためだったという。

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 私は小学校1年で飛び込みを始めました。保育園のころからトランポリンをやっていて、跳ぶことが大好きだった。近所のお母さんに誘われて始めたんですが、本格的に練習をするようになってからは本当に飛び込み漬けの毎日でした。

 小学校のときは習い事を5つぐらいしていました。そんな中で飛び込みの練習が午後4時から8時ぐらいまであって。遊ぶ時間がありませんでした。だからマンガを読むぐらいしかできなくて。他の世界にあこがれがあって「妄想」してましたね(笑い)。

 「ママレードボーイ」(※1)は高校生の恋愛話です。よく読んでました。「恋愛カタログ」(※2)も好きでした。「なかよし」を毎号買ってました。コミックは発売日には買いに行ってましたよ。

中川真依さんの競技写真

 スポーツマンガですか?図書室にあったので、そこで読んでました。「DIVE!!」は自分の競技なので読みましたよ。中学生のときですね。小学校のころには「ガンバ! Fly high」とかも。

 本当、飛び込みがつらくてやめたかったので、(スポーツマンガは)前向きにやってるのがすごいなあと思いながら読んでました。ただ、どうしても自分と重ねてしまって、なんかうまくいきすぎる部分が現実と違う感じで。「こんな簡単に出られるのか」とか。

 だから、そこから離れるために少女漫画を読むことが多くなったんだと思います。寝る前に読むのが習慣になってました。合宿とか遠征中にも発売日だと本屋さんに行ったりしましたね。

 今はミステリー小説が好きです。東野圭吾はほとんど全部読んでます。特に「流星の絆」が好きで何回も繰り返し読んでます。

 でも「ママレードボーイ」は最近、大人になってからの話が出ているんです。また買っちゃいました(笑い)。

<リオ五輪日本代表へ>

 飛び込みは3選手が出場します。女子の板橋美波はメダルのチャンスがあると思います。人並み外れた筋力と回転力があって、前宙返り4回半という彼女しかできない技があります。本番で跳ぶかどうか分かりませんが、成功すればメダルに手が届くと思います。男子はレベルが高く、上位5人ぐらいは別格の強さがあります。ただ寺内選手も坂井選手も日本人の繊細さを持っています。それが審判に影響を与えられれば、決勝進出の力はあると思います。

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ママレードボーイの表紙
(C)吉住渉/集英社

※1「ママレードボーイ」 吉住渉 「りぼん」(集英社)で1992年から連載された。主人公の小石川光希の両親が、学生時代の友人夫婦と同居することになり、その息子と恋に落ちるストーリー。アニメ化もされた。

恋愛カタログの表紙
(C)永田正実/集英社

※2「恋愛カタログ」 永田正実 「別冊マーガレット」(集英社)で1994年から連載された。恋に奥手な17歳の花本実果が、合コンで一目ぼれした男性にアタックするストーリー。

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