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マンガ×アスリート

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マンガ×アスリート 〜私はこれを読んで強くなった〜

日本の文化として世界に認められている「マンガ」。五輪のメダリスト、五輪を目指すトップアスリートたちが愛読してきた1冊とは何か。意外な人から意外なマンガが次々と出てきます。

高山樹里さん

プロフィール

◆高山樹里(たかやま・じゅり) 1976年(昭51)10月21日、神奈川県横須賀市出身。小学校1年からソフトボールを始め、埼玉栄高から日体大に進学。在学中に1996年アトランタ五輪出場。日本リーグの豊田自動織機に入り、2000年シドニー五輪出場。5勝を挙げ銀メダル獲得に貢献。全試合リリーフで「女大魔神」のニックネームも。アテネ五輪でも銅メダル獲得。五輪通算8勝は上野由岐子と並ぶ最多記録。2009年ボブスレー挑戦を表明。同シーズンにスケルトンもスタート。全日本選手権最高は4位。右投げ右打ち。162センチ。

ソフト高山樹里は「戦う男」がお気に入り

 五輪のソフトボールで、投手として史上最多の通算8勝を挙げた高山樹里さん(39)は、実は柔道も2段の腕前だ。好きなマンガとして挙げたのも、柔道を題材とするもの。現在もスケルトンを続ける現役アスリートは、「戦う男」がお気に入りだ。

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 中学3年のときです。夏の大会でソフトボールは終わって、その後は時間があった。1学年下の弟(一樹=警視庁)が柔道を始めていたので、私も黒帯が取りたくて始めました。弟が取れて私が取れないことはないだろうと(笑い)。それで半年で初段を取りました。

 このとき、よく読んだのが「ひかる!チャチャチャッ!!」(※1)と「柔道部物語」(※2)です。「ひかる〜」は父を亡くしたいじめられっ子が成長するストーリーで、泣けるんですよ。コツコツと頑張るベタな話ですけど、すごく努力するんですよね。話していてまた読みたくなりました。

高山樹里さんの競技写真

 「柔道部物語」は絵のインパクトがすごくて。主人公(三五十五=さんごじゅうご)の太い眉毛とか、ひょっとこみたいなすごい顔して試合するところなんかが面白かった。これも全然弱かったのが、最後には筋骨隆々のすごい体になって。

 ソフトボール選手ですから、野球マンガも一応読んでますよ。「MAJOR」とか「タッチ」とか。テレビアニメで見ることが多いかな。最近は「逆転裁判」とか読んでます。法廷ものですね。

 柔道は大学(日体大)のときに山本洋祐先生(ソウル五輪銅メダリスト)に教わって2段になりました。これはソフトボールにも役立ちましたよ。筋力的なものではなく、相手との「間合い」ですね。ピッチャーですから、打者と対したときに体の動きとか目の動きとかを観察して、相手の考えていることが分かることもあった。「インコース狙っているな」とか、「あわててるな」とか。柔道やっていてよかったです。

<リオ五輪日本代表選手へ>

 やっぱり自分が長く競技を続けていることもあって、「ベテラン頑張れ」っていう気持ちですね。女子マラソンの福士さんとか、決定までいろいろありましたが頑張ってほしいです。それとアーチェリー女子団体の林さん、永峰さん、川中さんには注目しています。TOL(トータル・オリンピック・レディス)会の幹事をしているんですが、その取材でお会いしました。3人は姉妹のように仲良しですね。ソフトボールは今回はありませんが、4年後の復活を楽しみにしています。

柔道部物語の表紙

※1「ひかる!チャチャチャッ!!」みのもけんじ 週刊少年ジャンプ(集英社)で1990年から約1年間連載された柔道マンガ。父親を事故で亡くした主人公の西田ひかるが柔道を通じて成長していくストーリー。登場人物には有名プロレスラーを思わせる名前が多い。

※2「柔道部物語」 小林まこと 週刊ヤングマガジン(講談社)で1985年から連載された柔道マンガ。中学では吹奏楽部だった主人公の三五十五が高校の柔道部に入部し、背負い投げを武器としてメキメキと実力をつけていく。太い眉毛と集中したときのひょっとこ顔が特徴。

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