西武の160キロ右腕、昨季新人王の平良海馬投手(21)が、東京オリンピック(五輪)に挑む侍ジャパン候補に急浮上した。8日、宮崎・南郷での春季キャンプを稲葉篤紀監督(48)が視察し、高評価。今季プロ4年目の剛腕にとって、縁もゆかりもなかった国際舞台が近づいてきた。

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稲葉監督の西武平良への期待値は、未招集の新星の中でも群を抜いて高かった。自ら名前を挙げた上で「ジャパンでも中継ぎは、すごく大事なポジション。平良投手は非常に球も強いですし、バッターとの駆け引きも上手ですし、緊張したプレッシャーがかかる場面でも堂々と投げる姿もある。いろんな意味でも期待したい1人です」と評した。

田中将の楽天復帰、菅野の巨人残留で先発陣は重厚だ。だが救援陣は不安がやや残る。プレミア12で守護神を担ったDeNA山崎が昨季は不振。同大会でブレークしたソフトバンク甲斐野は故障に見舞われた。7日のDeNA視察時も、山崎に代わって守護神を務めた三嶋の名を挙げた。その中でも、若き平良への高評価は大きな意味を持つ。「あの年で、いい意味で開き直れる。五輪は特に緊張した場面でどれだけ開き直れるかは大事。今年もそういう経験をたくさん積んで、どうなっていくか見ていきたい」と成長を追う。