巨人は東京五輪代表に内定していた菅野智之投手(31)が出場を辞退すると3日、発表した。コンディション不良のため、辞退する意向をこの日、侍ジャパン強化委員会に伝えた。

再起をかけて18日ぶりに先発した1日の広島戦で3回途中4失点で降板した。直球は最速145キロにとどまるなど本調子とはほど遠く、2日に今季4度目の登録抹消。28日の五輪初戦まで1カ月を切り、復調の見通しが立たない状況となっていた。

菅野は「1人の野球人として、オリンピックのマウンドで投げることは大きな憧れであり目標のひとつでした。辞退することになり、本当に残念でなりません。今シーズン調子が上がってこない中でも選んでくださった稲葉監督、コーチのみなさんには本当に感謝しています。その期待に応えることができないこと、そして応援してくださったファンの方にマウンドへ上がる姿を見せることができないことに、申し訳ない気持ちでいっぱいです。日本代表の仲間たちとともに戦うことはできませんが、金メダルをとることを願って精いっぱい応援します」とコメントした。辞退者は左下腿(かたい)腓腹(ひふく)筋挫傷の会沢、左第十肋骨(ろっこつ)骨折の中川に続いて3人目となる。

菅野は15年のプレミア12で侍ジャパンデビュー。計5試合で1勝0敗、防御率3・38と安定した成績を残してきた。特に17年WBC準決勝米国戦ではチームは敗れたが、6回1失点と好投し、世界に力を示した。菅野の辞退で投手陣の構想を再構築する必要に迫られる。中川の代役には左足首の重傷から復帰したソフトバンク千賀滉大投手(28)が追加招集されることが決定的。菅野の代替選手も急ぎ検討していく。