日本ボクシング連盟は27日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった東京五輪の世界最終予選について、運営する国際オリンピック委員会(IOC)の特別作業部会の決定を受け入れると発表した。15日に中止が発表された翌16日に、実施を求める嘆願書を作業部会に提出していた。

作業部会は最終予選で決める予定だった男女計53枠について、17年からの国際大会の結果を含めた独自のランキングで選考する方針を示した。嘆願書ではランキングが古く、公平性を欠くことなどを訴えていた。最終予選には、日本勢は男子フェザー級の堤駿斗(東洋大)ら男女5選手が最終予選に出場予定だったが、一同に国際大会の成績が乏しく、ランキング方式での出場権獲得が難しかった。

日本連盟は書面で説明した経緯は以下。

「2月24日に、日連とBTF(特別作業部会)で意見交換を行いました。その結果、日連として、BTFの提案である、COVID19の感染拡大が世界で問題となっている状況を盛り込んだ内容を理解し、受け入れることとしました。また、今後はオリンピックホスト国の国内競技団体として、BTFとの連携を強化し、オリンピックでのボクシング競技の成功に向けて、協力していくことを改めて確認しあいました。日連としては、選手のために最大限の努力を行いました。BTFもまた、アスリートのことを第一に考えての判断だという事実もあります。主催と参加国の立場の違いでもありました。今後も日本のアスリートのために努力をしてまいります」。