五輪内定選手/一覧表

桃田は、張本は…/選手コメントまとめ


東京オリンピック(五輪)1年延期から一夜明けた25日、国内競技団体(NF)が混乱に陥った。日本オリンピック委員会(JOC)は5月29日までの選手派遣手続きの凍結をNFに通達したことが判明。さらに日刊スポーツによる全種目聞き取りでNFの苦悩が浮き彫りになった。

日本選手団はNFが内定選手を決めてJOCに推薦して承認を得る。ただ五輪日程が未定のため、JOCも手続きを凍結せざるをえない。これで今春に21年の代表を選ぶ意味が薄れた。

生き残りをかけた代表合宿を行う団体球技のあるNFはチームを一時解散を決定。関係者は「ウイルスもあるし、集まるリスクがある」。射撃、ボートの代表選考会は中止。国際連盟(IF)が行う「五輪世界最終予選」で出場権を狙う選手は大会がなくなる可能性が高い。あるNF幹部は「IFの決定待ちだから、こちらは動きようがない」。

内定選手の扱いも分かれた。日本陸連は大迫傑らマラソン代表6人、日本水連は瀬戸大也をそのまま内定。一方、柔道は4月の全日本選抜体重別選手権で男子66キロ級阿部一、丸山から1人を選ぶ。男女14人すべての内定選手を決めてから理事会でその代表が21年にふさわしいか、検討する。

JOC山下会長はこの日、金30個の目標堅持を掲げた。自身は80年モスクワ五輪ボイコットで幻の代表を経験。「くさらず、あきらめず、もう1度自分を奮い立たせた。全力を尽くしてほしい」と選手に呼びかけた。ただJOCはNFの代表選考に介入する権限がない。延期はコロナウイルス感染拡大が理由だが、再び「幻の代表」が生まれる可能性があることが現実だ。

20年東京五輪内定競技と21年大会出場の可否
20年東京五輪内定競技と21年大会出場の可否
会見後、疲れた様子で引き揚げる山下JOC会長(撮影・狩俣裕三)
会見後、疲れた様子で引き揚げる山下JOC会長(撮影・狩俣裕三)
東京五輪延期の発表を受け、報道陣の質問に答える山下JOC会長(撮影・狩俣裕三)
東京五輪延期の発表を受け、報道陣の質問に答える山下JOC会長(撮影・狩俣裕三)