東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の橋本聖子新会長(56)が25日、大会の観客上限に関する判断について、聖火リレーが始まる3月25日前後に方向性を出したい意向を口にした。

「聖火リレーがスタートするあたりには、方向性は示さないといけないと思っています」

これまで「春」としてきた時期について踏み込み「聖火ランナーが走るということは、開催に向けて走っていくわけですから。そのあたりのタイミングは大事」とし、報道陣から「3月25日がメドということか」と確認されると「そうですね。その前後になるんじゃないかなと。しっかり理解される形にならないといけないので、なるべく(先に)延ばさないように、方向性だけはしっかり先に打ち出したいと思います」と明言した。

東京・霞が関の中央合同庁舎でスポーツ庁の室伏広治長官(46)と面会後、記者団の問いかけに答えたもので、海外からの観客の受け入れ判断については、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が「4月から5月初め」と、クリストフ・デュビ五輪統括部長が「4月の終わりが適切な時期だと思う」と発言したことを踏まえて「全体的にどうしていくか。私も『春まで』と(五輪)大臣の時に答弁してきて、春がいつか聞かれていました。段階的にどう考えていくか、ということなのかもしれないですけど、まずは少しでも早い段階で。観客の全体像を打ち出すのは、できる限り早い方がいい」と3月25日をメドに、大枠の方向性を示す考えを明らかにした。【木下淳】