丸川珠代五輪相(50)が29日、閣議後の会見で、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの選手ら大会関係者が空港検疫で、新型コロナウイルス陽性と判明した場合、今後は濃厚接触の疑いがある同行者を空港で特定する方向で検討していると話した。

丸川氏は「厚労省とも連携し、濃厚接触者の候補となる人を空港で区分できるように、あらかじめ準備を行うことにした」と水際対策の一部改善策を明かした。航空機の座席情報を事前に入手することなどを想定している。濃厚接触者の疑いがある同行者は、検疫所が準備したバスで移動させることを検討している。

移動場所については「空港周辺も含め、どういうところにおいでいただくか、調整が必要。それぞれに周辺自治体がある。主催者である東京都にもご協力いただき、ご判断いただく必要がある」とし、各自治体や都の判断も重要とした。

また、濃厚接触者の特定については「保健所の権限。引き続き、最終的には保健所にご判断いただく」とし、これまで同様、空港以外の場所で保健所が行うとした。

ウガンダ選手団の1人が空港検疫で陽性と判明。同行した他の選手は事前キャンプ地に入った後、8人全員が濃厚接触者と認定され、そのうち1人が陽性と判定されたことを受けて、水際対策の甘さが指摘されていた。

丸川氏は陽性者2人を除く、残りのウガンダ選手7人については「毎日の検査で陰性の結果が出ている」と明かした。【近藤由美子】