女子ケイリンの2人が早々に敗退すると、短距離のブノワ・ヘッドコーチ(HC)は怒りに震え、顔を紅潮させていた。「受け入れられない結果。恥しかない。この結果なら、そもそも五輪に行かなくてもいい」と切り捨てた。メダルを狙えたはずの2人が、最終日の競技開始わずか1時間でレースを終えてしまった。

2人とも後方のまま見せ場なく散った。「彼女たちは居心地のいい環境にいる。競争力がないから」とうつむくと「外国人と練習することも考えている」と、カンフル剤の必要性を訴えた。スプリントの枠を逃したため、女子の代表は1人。最終的にトラック委員会の決定になるが「(小林)優香には期待がある」とした。

一方、男子は「武士だった」と絶賛。特に前日のスプリントでは、新田祐大と深谷知広が、日本勢17年ぶりのベスト8進出を果たした。それでも、敗退が決まり、チーム全員で悔し涙を流した。「チームに何かが起きた」と実感したという。五輪まで残り5カ月。ブノワジャパンが世界を驚かせてみせる。