東京五輪代表に内定している瀬戸大也(26=ANA)が、約半年ぶりのレースに出場した。早大OBとしてオープン参加。前半を54秒43で折り返し、1分58秒62の1番手でフィニッシュした。自己ベストの1分55秒55に約3秒差だった。

「死ぬほどきつかった。後半は練習不足だなと感じた。ただ前半はベストラップから0秒50落ちで入っている。練習すれば、1分54秒台も見えてくる」。

瀬戸は昨夏の世界選手権で200メートル、400メートルの個人メドレーで2冠=東京五輪代表に内定。その後も自己ベストを連発して、今夏に照準を合わせていた。しかし3月に五輪延期。SNSで「喪失感で抜け殻になりました」と心境をつづっていた。今月3日にも「完全にスイッチは入れられていない。パフォーマンスは思った以上に保てている。だが正直、自分を見失っている」と赤裸々に話した。

今年2月以来のレースが再スタートの第1歩であることは間違いない。現在は本命種目の400メートル個人メドレーについては「(マイケル・)フェルプス選手の世界記録は意識している。そこは超えたい」と話している。

「レースの喜びをすごく感じた。会場につく前からワクワク、ドキドキしていて、緊張感がわき出てきた。自分、やっぱりレースが好きだなと感じた」。瀬戸が再び歩み出した。