国内で猛威を振るう新型コロナウイルスの影響は、中東カタールにも。東京オリンピック(五輪)女子卓球代表の石川佳純(27=全農)が8日夜、ドーハで行われたカタール・オープンから羽田空港に帰国。

「今まで海外でマスクしている人を見かけたことはなかったので、いつもと違った」と深刻な状況を実感した。大会自体も厳戒態勢の中で行われたと明かした。

試合前後の握手はなし、ボールは自分で拾いにいく。大会前には、出場選手の鼻の粘膜を採取して検査するほどの徹底ぶり。海外でもコロナへの懸念は強まっていると実感した石川は「私がマスク持ってないと思って、中国のファンや記者の方が100枚近くくれた」と感謝を惜しまなかった。

シングルスは2回戦敗退、平野美宇(19=日本生命)と臨んだダブルスでは準決勝敗退。共に中国選手に敗れる結果となった。

「ある程度自分の力を出せたと思うけど、まだまだ勝ててない。次回当たった時に勝てるようにしたい」と本大会でメダルを争うライバルたちへ雪辱を誓う。

次戦は1カ月ほど空く。韓国・釜山で6月下旬に行われる世界選手権まで試合がない状況も想定し「(世界選手権)がなかった時、どういう練習をしようか考えている」と明かした。