東京五輪の聖火リレーは31日、群馬県2日目を迎え、渋川市からスタートした。伊香保温泉、草津温泉などでは、湯けむりが上がる中、浴衣姿の観光客がランナーを応援する姿が目立った。

草津町では、草津町出身で98年長野五輪スキーノルディック複合日本代表の荻原次晴氏(51)が第1走者を務めた。「おはようございます」と沿道の観覧者に向けてあいさつをしながら手を振り続け「群馬、草津の方に御礼の気持ちを込めて走りました。兄の健司が明日の長野で走るので、今日の自分がそうだったように、笑顔で楽しく走ってと伝えたい」と笑った。

第2走者は、冬季五輪に3大会連続出場した経験を持ち、92年アルベールビル五輪スピードスケート男子500メートル銀メダリストの黒岩敏幸氏(52)が登場した。「私の出身地の嬬恋村から推薦していただいて光栄だなと思いました。聖火がオリンピックにつながるんだなと思った。選手の力になっていけば良い」。トーチキス後は、スピードスケートで滑っているようなポーズをとって、次の走者につないだ。

14年に世界遺産に登録された富岡製糸場(富岡市)なども通り、最終区間の高崎市まで、8市町村で聖火をつなぐ予定だ。