【2度目の田宮裕涼】捕手と外野手のはざまで…どうしても後手後手になる5年目の苦悩

選手の技術面に加え、人間性やドラマにも迫る田村藤夫氏(63)の「プレミアムリポート」は、読者の皆さんからの取材リクエストが多かった日本ハムの高卒5年目・田宮裕涼(ゆあ)捕手(23=成田)の2回目です。

夏場を迎えて、捕手に、外野手にと経験を積む毎日ですが、試合に出て課題のバッティングを伸ばしていけば、1軍昇格へのチャンスは広がるはずです。

プロ野球

◆田宮裕涼(たみや・ゆあ)2000年(平12)6月13日、千葉県山武市出身。山武ブリスキーボーイズで野球を始め、6年生の時に千葉ロッテマリーンズジュニアに選出される。中学時代は佐倉シニア。3年春に日本リトルシニア全国選抜大会で優勝。田宮は捕手としてベストナインに選出された。成田高では1年秋からレギュラー。2年秋から主将。3年夏は木更津総合に敗れ準優勝。18年ドラフト6位で日本ハムに入団。初出場は20年9月27日のオリックス戦。8回から金子とのバッテリーで1軍デビュー。9回にプロ初打席初安打。右投げ左打ち。175センチ、79キロ。今季推定年俸570万円。


◆田村藤夫(たむら・ふじお)1959年(昭34)10月24日、千葉・習志野出身。関東第一から77年のドラフト6位で日本ハム入団。93年に初のベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞。93年オフ、巨人長嶋監督からFA移籍でのラブコールを受けたが、日本ハムに残留。96年オフには、ダイエー(現ソフトバンク)王監督から直接電話を受け、移籍を決断した。07年からは、中日の落合監督に請われ入閣。捕手としてONと落合氏から高く評価されたが、本人は「自分から人に話すことではない」とのスタンスをかたくなに守る。42年間のプロ野球生活を経て解説者に。通算1552試合出場、1123安打、110本塁打。@tamu2272

5月以来のインタビュー

7月8日の日本ハム-楽天戦(鎌ケ谷)の試合前に話を聞く事ができました。

田村氏こんにちは。

田宮はい。よろしくお願いします。

田村氏試合前にごめんね。

田宮大丈夫です。

田村氏調子はどうですか?

田宮ちょっと、まあ…。落ちてるかなあ、という感じです。

投げ終えた伊藤大海投手とグータッチ=2023年3月

投げ終えた伊藤大海投手とグータッチ=2023年3月

田村氏打ち方が?

田宮はい、打つ方です。

田村氏この間、戸田での試合を見てたんだけど、ちょっと打たされている感じがしたね。

田宮はい、スイングが…、はい、そうですね。

田村氏ストレートに打ち負けないって言ってたけど、それに関してはどうですか?

本文残り62% (1617文字/2604文字)

1959年(昭34)10月24日、千葉・習志野出身。
関東第一から77年のドラフト6位で日本ハム入団。93年に初のベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞。
93年オフ、巨人長嶋監督からFA移籍でのラブコールを受け(日本ハムに残留)、96年オフには、当時の王監督(現会長)から直接電話でダイエー(現ソフトバンク)移籍を決断。07年から中日落合監督に請われて入閣した。
ONと落合氏から高く評価された捕手だが、田村氏はそうした経緯について「自分から人に話すことではない」というスタンスをかたくなに守る。42年間のプロ野球生活を経て解説者に。プロ通算1552試合出場、1123安打、110本塁打。