【緊急】吉田輝星オリックスへ…上からたたいて直球の質を追え　必ず愛され、成功する

田村藤夫氏(64)の「プレミアムリポート」では、日本ハムからオリックスに緊急トレードとなった、2018年のドラフト1位右腕・吉田輝星投手(22=金足農)の新天地での活躍について考えます。これまで数回にわたって吉田投手から話を聞いてきた田村氏が、今回のトレードをどう受けとめ、3連覇中の常勝オリックスの中で吉田が活躍の場をつかむには、何がポイントになるのか、余すところなく語っています。

プロ野球2023.11.24 17:09

田村藤夫

｢田村藤夫のプレミアムリポート｣連載一覧

お陰さまで｢田村藤夫のプレミアムリポート」の連載が60回を超えました。飛躍を期して鍛練を積む若手を、田村氏が親身に取材。｢日刊スポーツ･プレミアム」の看板コーナーに育ちつつある長期連載を、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

◆吉田輝星(よしだ・こうせい)2001年(平13)1月12日、秋田県潟上市生まれ。小3から天王ヴィクトリーズで野球を始める。金足農では1年夏からベンチ入り。3年夏は、秋田大会から甲子園準決勝まで10試合連続完投勝ち。決勝では大阪桐蔭に敗れたが、金農旋風を巻き起こした。大会通算62奪三振は歴代6位。U18アジア選手権日本代表。18年ドラフト1位で日本ハムに入団。4年目の昨季は、主に中継ぎとして51試合に登板し2勝3敗5ホールド、防御率4・26。今季は1軍3試合の登板で、0勝0敗、防御率9・00。プロ通算64試合で3勝9敗、防御率6・23。175センチ、83キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸2000万円から400万円ダウンの1600万円で契約更改した。

◆田村藤夫(たむら・ふじお)1959年(昭34)10月24日、千葉・習志野出身。関東第一から77年のドラフト6位で日本ハム入団。93年に初のベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞。93年オフ、巨人長嶋監督からFA移籍でのラブコールを受けたが、日本ハムに残留。96年オフには、ダイエー(現ソフトバンク)王監督から直接電話を受け、移籍を決断した。07年からは、中日の落合監督に請われ入閣。捕手としてONと落合氏から高く評価されたが、本人は「自分から人に話すことではない」とのスタンスをかたくなに守る。42年間のプロ野球生活を経て解説者に。通算1552試合出場、1123安打、110本塁打。@tamu2272

プラスになる

黒木優太投手との電撃トレードを聞き、私はとっさにこう感じた。「吉田にとってはプラスになるのではないか」と。

オリックスの投手スタッフの充実ぶりは12球団トップだ。もちろん球速も160キロ台をマークする本格派がゴロゴロいる。その中で、プロ5年目を終えた吉田が生き残るのは大変なことだ。

ライバルは多く、吉田にとっては試練だろう。それでも22歳の吉田には、まだまだ可能性が広がっている。1軍枠をつかみ、活躍するために何が必要になるのか、じっくり考えてみた。

ピッチングの大黒柱になるのは、極めて優れた球質を備えた真っすぐだ。

本文残り63％　（1719文字／2745文字）

keywords

#【田村藤夫】 #連載第67回 #オリックス #日本ハム #吉田輝星 #田村藤夫のプレミアムリポート #必読記事 #プロ野球

野球

田村藤夫Fujio Tamura

Chiba

1959年（昭34）10月24日、千葉・習志野出身。
関東第一から77年のドラフト6位で日本ハム入団。93年に初のベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞。
93年オフ、巨人長嶋監督からFA移籍でのラブコールを受け（日本ハムに残留）、96年オフには、当時の王監督（現会長）から直接電話でダイエー（現ソフトバンク）移籍を決断。07年から中日落合監督に請われて入閣した。
ONと落合氏から高く評価された捕手だが、田村氏はそうした経緯について「自分から人に話すことではない」というスタンスをかたくなに守る。42年間のプロ野球生活を経て解説者に。プロ通算1552試合出場、1123安打、110本塁打。