【高校野球週間リポート4】白岡高校で3番を打ってた板谷翔吾くん。人生に幸あれ―。

本当に暑いですね。冷凍ペットボトルが必須です。高校野球の地方大会も間もなくゴール。日刊スポーツ東京本社の高校野球取材班も、新入社員たちを含めた6人、無事に完走できそうです。日々の舞台裏を週間リポートでお届けします。

高校野球

【7月21日(日)】「俺、感動してんだけど! でも涙が出ない。汗で出ちゃった!」

神宮球場で行われる東東京大会の修徳-小山台へ。一塁カメラマン席は修徳ベンチの真横にある。

競ってきた試合終盤、修徳の背番号8、染田棟煌選手が目立った。タイブレークで1点を失ってベンチへ戻ってくる。

「しゃあない、しゃあない。もともと1点なんて分かってた。俺たちも一緒。絶対やりきりたいよね!」

そうして追いつき、延長11回も併殺で今度は無失点でしのいだ。

「俺、感動してんだけど! でも涙が出ない。汗で出ちゃった!」

こういう時にこういうことを言える高校生って、すごいと思う。どういう大人になって、どういう将来を歩んでいくのだろう。高校野球取材で一番残念なのは、心を動かしてくれた高校生たちのその後の人生を、ほとんど知ることができないことだ。

修徳-小山台の取材を終え、都内のホテルヘ移動。欧州での2大会を制した大学日本代表の優勝会見へ。もともと言葉が大人びているなと思っていた早大・印出太一主将(4年)に、ますます風格がついてきた。彼の5年後、10年後もけっこう気になる。

【7月23日(火)】「あと1点、俺のせいで本当に申し訳ない」

横浜スタジアムで行われる神奈川大会の準決勝へ。向上は東海大相模にわずかの差で敗れ、今年も悲願の初優勝はならなかった。

選手思いの平田隆康監督(49)が3年生たちの輪の中央に立つ。

「申し訳ない、あそこで勝たせてあげられないのは俺のせいだ。スタンドの応援、すごかったし、ワンプレーへの力になったし、本当に勇気もらえたと思う」

「あと1点、俺のせいで本当に申し訳ない。部長もコーチもトレーナーも日本一なのに、監督がへっぽこだから。でもほんと楽しかったよ。心の底からおまえたちと野球やれて楽しかった。でももうちょっと、やりたかったな。ごめん」

強い高校もどんどん敗退し、いよいよ地方大会の終わりを感じる。

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1980年11月、神奈川県座間市出身。法大卒、2003年入社。
震災後の2012年に「自転車日本一周」企画に挑戦し、結局は東日本一周でゴール。ごく局地的ながら経済効果をもたらした。
2019年にアマ野球担当記者として大船渡・佐々木朗希投手を総移動距離2.5万キロにわたり密着。ご縁あってか2020年から千葉ロッテ担当に。2023年から埼玉西武担当。
日本の全ての景色を目にするのが夢。22年9月時点で全国市区町村到達率97.2%、ならびに同2度以上到達率48.2%で、たまに「るるぶ金子」と呼ばれたりも。