社会人野球からドラ1の苦悩 DeNA竹田祐が磨くべきボール、犯してはならないミス

2019年まで中日2軍バッテリーコーチとして若手を育成してきた田村藤夫氏(65)が、ファームで目にとまった選手や期待の若手選手の現状をチェックする「田村藤夫のファームリポート」。今回は、DeNAのドラフト1位右腕・竹田祐投手(26=三菱重工WEST)を取り上げます。

プロ野球

◆竹田祐(たけだ・ゆう)1999年(平11)7月5日生まれ、大阪府大東市出身。履正社では2年夏、3年春に甲子園出場し、3年春はエースで準優勝。明大ではリーグ戦通算39試合で11勝5敗、防御率2・54。三菱重工Westから24年ドラフト1位でDeNA入団。184センチ、96キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸1600万円。


◆田村藤夫(たむら・ふじお)1959年(昭34)10月24日、千葉・習志野出身。関東第一から77年のドラフト6位で日本ハム入団。93年に初のベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞。93年オフ、巨人長嶋監督からFA移籍でのラブコールを受けたが、日本ハムに残留。96年オフには、ダイエー(現ソフトバンク)王監督から直接電話を受け、移籍を決断した。07年からは、中日の落合監督に請われ入閣。捕手としてONと落合氏から高く評価されたが、本人は「自分から人に話すことではない」とのスタンスをかたくなに守る。42年間のプロ野球生活を経て解説者に。通算1552試合出場、1123安打、110本塁打。@tamu2272

【連載214】<ファームリポート:イースタンリーグ・日本ハム5-2DeNA>◇6月29日◇鎌ケ谷

■編成担当がいたので聞いてみたが、本来の力を発揮できずに苦しんでいるという感想だった。

DeNA竹田のピッチングの中に、現時点での課題と可能性を探った。


先発を聞いて、ようやく竹田のピッチングを見ることができると感じた。これまでなかなかチャンスがなかった。ここまでファームで9試合に登板して0勝5敗。なかなか勝てずにいる。ちょうど編成担当がいたので聞いてみたが、本来の力を発揮できずに苦しんでいるという感想だった。

社会人からのドラフト1位だ。心中穏やかではないだろう。本来のピッチングを社会人時代から継続してチェックしてきたわけではないが、ファームの試合でどんな課題と長所が出るのかと、注目した。

まず、ここまで球速は144キロほどで、最速に届かない球威ということだった。

だが、この日は148キロをマーク。スライダーもフォークも、まずまずの精度だった。カーブは2球だけだったので、もう少し見ないとプロで通用するかどうか、判断はつかないが、全体としてこの日の40球はまずまずの内容に感じた。

3イニングを1失点。奪った2三振はいずれもスライダーだった。1つは右打者の外角にきっちり制球し、空振りを奪った。残りは左打者の外角からストライクゾーンに曲げてくる、いわゆるバックドアで空振り三振。左右打者にこうしていずれも外角のスライダーで空振りを奪えるのは、ひとつの個性と感じる。

この日の出来で、すなわち1軍でも通用するとは即断できないが、特に左打者のバックドアをしっかり使いこなせるようになると、竹田にとってひとつの武器になるだろう。

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1959年(昭34)10月24日、千葉・習志野出身。
関東第一から77年のドラフト6位で日本ハム入団。93年に初のベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞。
93年オフ、巨人長嶋監督からFA移籍でのラブコールを受け(日本ハムに残留)、96年オフには、当時の王監督(現会長)から直接電話でダイエー(現ソフトバンク)移籍を決断。07年から中日落合監督に請われて入閣した。
ONと落合氏から高く評価された捕手だが、田村氏はそうした経緯について「自分から人に話すことではない」というスタンスをかたくなに守る。42年間のプロ野球生活を経て解説者に。プロ通算1552試合出場、1123安打、110本塁打。