【西武甲斐野央】太陽のようなキャラに金子真仁記者が一対一であえてしっとり思いを聞く

FAの人的補償での加入だったとはいえ、甲斐野央投手(28)はすっかり西武の一員になりました。150キロ台終盤で試合の終盤1イニングを制圧する力量はもとより、その奔放なキャラクターにも太陽のようなオーラがまといます。静かな部屋で1対1で、あえてしっとりと、チームへの思いを尋ねてみました。

プロ野球



★甲斐野投手が語った3つの“わけ”

〈1〉登板がなかった佐藤隼輔投手をたたえたわけ

〈2〉勝利後のグータッチを報道陣にも求めるわけ

〈3〉選手グルメに付くカード3枚でサインのわけ


◆甲斐野央(かいの・ひろし)1996年(平8)11月16日、兵庫県生まれ。東洋大姫路では主に三塁手。東洋大進学後から投手に専念。1年秋からリーグ戦に登板し、3年秋に最優秀投手とベストナイン。18年ドラフト1位でソフトバンク入り。19年11月のプレミア12では中継ぎとして優勝に貢献。20年12月に右肘手術を受け、21年5月に実戦復帰。22年6月17日の楽天戦で160キロをマーク。昨季ソフトバンクにFA移籍した山川の人的補償として西武入団。昨季まで通算179試合、7勝10敗、11セーブ、52ホールド、防御率3・38。188センチ、92キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸3500万円。


報道陣の輪に自ら飛び込む

6月15日 中日戦に勝利し、お立ち台に上がる甲斐野。右は武内夏暉

6月15日 中日戦に勝利し、お立ち台に上がる甲斐野。右は武内夏暉


6月15日の夕刻、本拠地ベルーナドームで中日戦勝利のお立ち台を終えた甲斐野が、取材スペースまで階段を上ってきた。

そのスペースは物理的にネット裏の観客たちものぞき込むことができる。「甲斐野~!」といくつもの歓声が飛ぶ。

「イエ~イ!!」

甲斐野は両手を挙げて応えてから、報道陣の輪に飛び込んだ。「いや~、先頭の入り、悪すぎでしょ。1球もストライク、入ってないっていう」。

こんな感じのプロ野球選手は、知る限り、ほとんどいない。観客が間近で歓声を飛ばしてきたら、甲斐野の「イエ~イ!!」が大正解だと思う。

ファンの存在が大前提のプロ野球、だから。

でも、こういうプロ野球選手はなかなかいない。プロ入りから7年目。自分と似ていると感じた選手はいるのだろうか―。

お立ち台の5時間ほど前、時間をとっていただき尋ねていた。


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1980年11月、神奈川県座間市出身。法大卒、2003年入社。
震災後の2012年に「自転車日本一周」企画に挑戦し、結局は東日本一周でゴール。ごく局地的ながら経済効果をもたらした。
2019年にアマ野球担当記者として大船渡・佐々木朗希投手を総移動距離2.5万キロにわたり密着。ご縁あってか2020年から千葉ロッテ担当に。2023年から埼玉西武担当。
日本の全ての景色を目にするのが夢。22年9月時点で全国市区町村到達率97.2%、ならびに同2度以上到達率48.2%で、たまに「るるぶ金子」と呼ばれたりも。