【洞察・Z世代の捕手】ヤクルト鈴木叶に提案したい、当たり前でも欠かせない所作2選

2019年まで中日2軍バッテリーコーチとして若手を育成してきた田村藤夫氏(65)が、ファームで目にとまった選手や期待の若手選手の現状をチェックする「田村藤夫のファームリポート」。今回はヤクルトの高卒2年目、鈴木叶捕手(19=常葉大菊川)を取りあげます。

プロ野球


◆鈴木叶(すずき・きょう)2006年(平18)3月21日、静岡・掛川市生まれ。西山口野球少年団で野球を始め、浜松南リトルシニアを経て常葉大菊川高。3年時にセンバツ出場、U18日本代表候補強化合宿参加。23年ドラフト4位でヤクルト入団。24年6月12日ソフトバンク戦(みずほペイペイドーム)で公式戦初出場。同年は2試合で4打数2安打、打率5割、0本塁打、2打点。右投げ右打ち。家族は両親、兄。181センチ、81キロ。血液型O。今季推定年俸550万円。


◆田村藤夫(たむら・ふじお)1959年(昭34)10月24日、千葉・習志野出身。関東第一から77年のドラフト6位で日本ハム入団。93年に初のベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞。93年オフ、巨人長嶋監督からFA移籍でのラブコールを受けたが、日本ハムに残留。96年オフには、ダイエー(現ソフトバンク)王監督から直接電話を受け、移籍を決断した。07年からは、中日の落合監督に請われ入閣。捕手としてONと落合氏から高く評価されたが、本人は「自分から人に話すことではない」とのスタンスをかたくなに守る。42年間のプロ野球生活を経て解説者に。通算1552試合出場、1123安打、110本塁打。@tamu2272

【連載220】<ファームリポート:イースタン・リーグ・日本ハム3-6ヤクルト>◇9月27日◇鎌ケ谷スタジアム

■常にあらゆる可能性を考え、ブロッキングへの備えができている

ヤクルトの高卒2年目、鈴木叶について、ほんのささいなことだが、ここは捕手経験者としては譲れない部分なので詳報させていただく。


いいところと、気になるところが必ず見つかるのが、試合現場と考えている。どんなにいい捕手でも、基本スキルも、打撃も、配球も何も改善点が見つからないということは、私の経験上ほとんどない。

やはり、どこかにもっとここを良くしたい、もっとここについて相手の意見を聞きながら改善したい。その連続が殊に捕手の使命だと思う。

つまり、ミットを置くまで、その日常は変わらない。たとえ1軍正捕手として主力投手の顔触れが変わらなかったとしても、必ず新戦力は出てくるもので、捕手はその都度、コミュニケーションを持たないと、ベストのプレーはできない。

まず、鈴木のいいところからしっかり触れておきたい。

のちほど改善点をじっくり解説するために、バランスをとっていいところを説明するのではない。私は見ていて、ああ、これは素晴らしい反応だと強く感じたので、まずそこから入ろうと思う。

鈴木の高い能力を認めた上で、田村さんは決定的に欠けている2つの所作を指摘します。それはもしかすると、今の若い捕手に共通する課題なのかもしれません。有料会員登録で洞察からの深い考察をお楽しみください。

本文残り63% (1989文字/3167文字)

1959年(昭34)10月24日、千葉・習志野出身。
関東第一から77年のドラフト6位で日本ハム入団。93年に初のベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞。
93年オフ、巨人長嶋監督からFA移籍でのラブコールを受け(日本ハムに残留)、96年オフには、当時の王監督(現会長)から直接電話でダイエー(現ソフトバンク)移籍を決断。07年から中日落合監督に請われて入閣した。
ONと落合氏から高く評価された捕手だが、田村氏はそうした経緯について「自分から人に話すことではない」というスタンスをかたくなに守る。42年間のプロ野球生活を経て解説者に。プロ通算1552試合出場、1123安打、110本塁打。