【全日本合宿から〈中編〉】師との再会、スケート人生の投影/世界選手権女子代表の言葉

フィギュアスケートの全日本シニア強化合宿「ミラノ・コルティナ五輪対策合宿」が7月3~5日、大阪・関空アイスアリーナで行われました。

男女シングルのトップ選手が集い、講師として世界選手権男子優勝4度のカート・ブラウニングさん(59)、10年グランプリ(GP)ファイナル女子優勝アリッサ・シズニーさん(38)が来日。夏の風物詩ともいえる機会で、各選手もシーズンの到来を実感する時間となったようです。

日刊スポーツ・プレミアムでは写真を交え、3週にわたって、選手の言葉をお届けします。

中編は女子で昨季の世界選手権に出場した坂本花織(25=シスメックス)、千葉百音(20=木下グループ)、樋口新葉(24=ノエビア)の言葉をお伝えします。

フィギュア

フィギュアの五輪対策合宿公開練習を終え、集合写真に納まる左から鍵山優真、渡辺倫果、吉田陽菜、千葉百音、松生理乃、坂本花織、中井亜美、樋口新葉、住吉りをん、山本草太、友野一希、壷井達也(撮影・藤尾明華)

フィギュアの五輪対策合宿公開練習を終え、集合写真に納まる左から鍵山優真、渡辺倫果、吉田陽菜、千葉百音、松生理乃、坂本花織、中井亜美、樋口新葉、住吉りをん、山本草太、友野一希、壷井達也(撮影・藤尾明華)

坂本花織

フィギュアの五輪対策合宿公開練習で演技する坂本花織(撮影・藤尾明華)

フィギュアの五輪対策合宿公開練習で演技する坂本花織(撮影・藤尾明華)

■坂本花織

【SP】タイム・トゥ・セイ・グッバイ(振付師=ブノワ・リショー)

【フリー】愛の讃歌(振付師=マリーフランス・デュブレイユ)

―今回の合宿はいかがですか

カート(・ブラウニング)さんと、アリッサ(・シズニー)さんにプログラムを見ていただいて「いいプログラムだけれど、もう1つグッとくるものがほしい」というので、表情がずっと一定だったので、もうちょっと何かこのプログラムに対して自分が伝えたいことをハッキリとイメージしてやれば、自然と表情もついて、よりお客さんに伝わる。「もうちょっと詳しくプログラムについて考えた方がいいよ」と言われたので、すごく「あっ、そうだな」と感じました。

―SPはブノワ・リショーさんが担当されました

まずイタリアに行く時に、最後に会った(振り付けした)のが21歳だったので、21歳の時の対応のままなのか、今の年相応の対応なのか、どっちなんだろうってビビりながら行ったら、すごく昔みたいに怒鳴り散らかされることもなく、優しい雰囲気で(笑い)。むしろブランクが結構あったので、本当に「かおり~~」みたいな感じだったので(笑い)、思ったより楽しくできました。

フィギュアの五輪対策合宿公開練習で、カート・ブラウニング氏の指導を受ける坂本花織(撮影・藤尾明華)

フィギュアの五輪対策合宿公開練習で、カート・ブラウニング氏の指導を受ける坂本花織(撮影・藤尾明華)

―プログラムの感触として、以前と変わったことはありますか

ブノワ先生の振り付けは一癖あることが多いんですけど、今回は比較的少なめなんですけど、やっぱり動きの大きさだったり、独創性が、やっぱり曲が滑らかなのに対して、動きもそうなりがちなんですが、考え方が違うのか、動きも壮大な感じになっている。そこはやっぱり「さすがだな」っていう感じがしました。

―今季が始まりましたが、意気込みをお願いします

今シーズンは本当に去年から「2年で1つ」って言ってきた後半に差し掛かるので、しっかり去年得たものを今シーズンしっかり発揮できるように精一杯頑張って、一番いい結果が出せるようにしたいと思っています。

フィギュアの五輪対策合宿公開練習で演技する坂本花織(撮影・藤尾明華)

フィギュアの五輪対策合宿公開練習で演技する坂本花織(撮影・藤尾明華)

―最後のSPをブノワさんに託した気持ちを教えてください

本当は去年からやりたくて、私がやりたいというのがありました。去年はダメって言われたらダメでもいいかなっていう感じでしたが「今年はどうしてもブノワ先生にお願いしたい」という自分の強い意志があってお願いしました。この気持ちは貫き通そうという気持ちでした。

―なぜ、そのような気持ちになりましたか

いろいろ理由があって、ブノワ先生の振り付けが自分に合っているなっていう感じがしたのと、やっぱりブノワ先生のことが好きな感じがあったので、それが「たぶん、これ最後までやらなかったら悔いが残るな」って思ったので、もう1回やっぱり自分らしいスケートをプログラムで見せていきたいという部分では、彼の力が必要だと思いました。

フィギュアの五輪対策合宿公開練習で演技する坂本花織(撮影・藤尾明華)

フィギュアの五輪対策合宿公開練習で演技する坂本花織(撮影・藤尾明華)

―怒られても、怒られても好きというのは…

ドMですね(笑い)。本当に。4歳の時から怒られて育ってきたので、それに関しては慣れているっちゃ慣れているんですけど、だんだん怒られなくなってきて、やっぱり(笑い)。そんな感じかな。

―褒めてくれる人より、指摘してくれる人が必要という感じですか

褒められると「本当に思ってる?」とそっちを疑っちゃうので、怒られて「くそ~!」とか「分かってんねん!」とか思うけど、そっちの方が力は出しやすいです。

フィギュアの五輪対策合宿公開練習で演技する坂本花織(撮影・藤尾明華)

フィギュアの五輪対策合宿公開練習で演技する坂本花織(撮影・藤尾明華)

―今季が区切りをあらかじめ言ったことで、スッキリしている部分はありますか

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大学までラグビー部に所属。2013年10月に日刊スポーツ大阪本社へ入社。
プロ野球の阪神を2シーズン担当し、2015年11月から西日本の五輪競技やラグビーを担当。
2018年平昌冬季五輪(フィギュアスケートとショートトラック)、19年ラグビーW杯日本大会、21年東京五輪(マラソンなど札幌開催競技)を取材。
21年11月に東京本社へ異動し、フィギュアスケート、ラグビー、卓球、水泳などを担当。22年北京冬季五輪(フィギュアスケートやショートトラック)、23年ラグビーW杯フランス大会を取材。
身長は185センチ、体重は大学時代に届かなかった〝100キロの壁〟を突破。体形は激変したが、体脂肪率は計らないスタンス。